「センセーション」展

HAPPENING

最近ニューヨークでは、ブルックリン美術館で開催された現代英国アートのエキシビジョン「センセーション」でものすごい騒動が巻き起こっている。それは単にダミアン・ハーストが制作した作品のせいではなく(彼の作品は過去様々な騒動を巻き起こしているが)、主にクリス・オフィリの作品「聖母マリア」がこの騒動の主役となっている。

ダミアン・ハーストは、アートの世界だけでなく、デザインの世界でも常に騒動を巻き起こしていて、彼が最近出版したクリス・オフィリのデザインによる作品集「I WANT SPEND THE REST OF MY LIFE EVERYWHERE, WITH EVERYONE, ONE TO ONE, ALWAYS, FOREVER, NOW」は、世界中で数多くの賞を獲得している。

それで、僕はこのギャラリーのオープニングに期待し過ぎてしまったのだ。

ダミアン・ハーストの全体的な観念は、並外れている。彼は多分、20世紀で最も刺激的なアーティストだろう。彼は現在のアート世界において、文字どおりスーパースターだ。誰もがダミアン・ハーストを知っていて、誰もが彼から衝撃を期待している。
しかしそれは彼にとっては、ものすごい重圧に違いない。

雨の夜、マンハッタンのアッパーイーストサイドにある小さなギャラリーに到着。ワイングラスを手にスーツを着た人達やカメラークルーがいて、到着してすぐに、自分が場違いな場所にいることが分かった。

そこにいた人達にぞっとしてしまった。典型的な上流社会タイプの人達が小さなギャラリーに詰め込まれていて、彼らが集まった理由は、もちろんダミアン・ハーストの作品を見るためではない。ダミアン・ハーストギャラリーのオープニングに参加しているのを見られたいがためにそこにいただけなのだ。彼らは、何が面白くて何が良いかなど全く興味がなく、他人にどう見られるか、どう思われるかにしか関心がない、見栄張りな人種なのだ。

ギャラリーには、ほんの少しの作品が展示されていただけだった。薬局の棚にある薬のラベルのような作品だった。特に興味深いものや注目すべきものはなく、実際ものすごくつまらなかった。

ニューヨークでは、エキサイティングで価値のあるショーやイベントが数多く開催されている。と同時に、二流で平凡なエキシビジョンやイベントも、少数だが存在する。その中から自分自身で良いものを見極めることが必要なのだ。

Text: Rei Inamoto From Interfere.
Translation: Mayumi Kaneko

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