MEGO AT ICC

HAPPENING

ティナフランクのユニット「SKOT」や 以前インフォワールドでインタビューした「FARMERS MANUAL」と、SHIFTにも度々登場したMEGO のアーティストの面々。
すでに承知の通りMEGOはオーストリア、ウィーンを拠点に活躍するレーベルである。いわゆる「テクノ・ミュージック」とは一線を画した、電子音楽の可能性に独自に迫り続けるMEGOのアーティストがNTT ICCに集結、コンサートを3日間に渡り行った。


来日したアーティストを一挙にご紹介すると、PITA(MEGOの中心人物)、General Magic(設立メンバーの Ramon Bauerと Andi Pieper によるデュオ・ユニット)、Fennesz(ギタリスト、シンガーでもある)、Farmers Manual、Haswell(Russell Haswellのソロ・ユニット)、SKOT(ビジュアルワーク・ユニット)の6組。
他に Rehberg & Bauer(PITAと Ramon Bauerによるデュオ)、Fenn O Berg(Fennesz、 Jim o’Rourke、PITAのトリオ)と POP (PITAと Zbigniew Karkowskiのデュオ)という大挙ぶり。
もちろん、それぞれのユニットが3日間の間に振り分けられて、プレイ(?!)したわけだが、最終日の幕を閉じたのが Haswell、PITAの2ユニット。ゲストには Fenn O Berg と大友良英、Sachiko M.のデュオ- Filamentが出演した。

そのFilamentのプレイによりラウンチされたコンサートの会場中央、3台のラップトップが用意されたステージに、3人組のFenn O Bergが現れ、席につくや否やそれぞれがマックを操作し、電子音の3重奏が始まった。
ピアノや木琴らしきサウンドをカットアップ、サンプリングしたものとデジタル音が絡みあったかのような比較的穏やかな感じ。その穏やかさは、床にじっと座って聞き入る観客とマックを静かに操作する3人の両者からも醸し出され、異様な空気を漂わせていた。・・とそんな事を思っていると突然聞き覚えのあるサウンド。
西武デパートのコマーシャルにながれる「お買い物」ソングをサンプルしたと思われる音だ。(そう思ったのは私だけ?!)じっくり聞き入ってみるが、果たして本当に「お買い物」だったのか。気になってそのことばかりに気を取られているうちに彼らの演奏が終わってしまった。

続いてHaswell。SKOTが手がけたと思われる映像とともに初っぱなから、かなりブッ飛んだサウンド。万華鏡のような、うつし鏡にしたようなモノクロの映像が目に飛び込み、じっと座っているのが耐えられないような炸裂したデジタル音が耳に訴えかける。観客の視聴覚ともに錯乱させるような Haswellのライブでは踊りだしたくなった人もいたはず。

そして、Haswellとは打って変わってミニマルで落ち着きのあるライブをしてくれたのが、コンサート最後のアーティスト、PITA。高周波の電子音が加わりつつも最後までゆったりと聞こえるサウンドに、膝を抱えて頭をもたげる観客がたくさんいた。

ノイズテクノ、電子音響の可能性を広げるMEGOのコンサートは2時間も続いた。3日間のICCというアカデミックな場でのコンサート以外に、都内のクラブでもライブを行ったようだ。いつもは耳を塞ぎたくなるようなノイズ音が、MEGOの手により可聴なサウンド、「テクノ」となる。MEGOレーベルの活躍により新たなジャンルの「ダンス・ミュージック」がそのうち現れるのかもしれない。

Text: Mariko Takei
Photos: © NTT InterCommunication Center [ICC]

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