デザイナート トーキョー 2025
DESIGNART GALLERYの1階では、株式会社大京が建築家・永山祐子と共同で開発した、分譲マンションブランド「THE LIONS」が都市生活を再定義する「Relation Wall – THE LIONS 2030 PROJECT」を発表。一方、フランス発祥のトレーニング文化、パルクールアスリートとして活躍しながらアーティストとしても注目を集めるZENは、ロサンゼルスで制作されたシリーズ「Urban Equivalenceー都市等価論」を初公開。18点の作品を通じて、動きと大都市を融合させる。また、LIXILは、空間デザインを通して、多様な時代における本質的な価値と新たな方向性を示す展示「無為に斑 -空間構成要素の再構築-」を発表。

LIXIL 無為に斑 -空間構成要素の再構築- ©︎ Nacása & Partners
2階はサステナビリティ(持続可能性)、素材の革新、デジタルクラフトを組み合わせた実験的な展示が集結。
WOHLHÜTTE+板坂諭は、樹齢百年以上となる宮崎の木材から作られた家具を通じて、時間と木の関係を探求し、.Garbon(ガーボン)は、有機物を炭素粉末に変え、新しい資源の循環を提案する。また、旭精機工業 × M&Tは、工業製造から消費者向けデザインへの転換を象徴するエレガントな線香立てを披露。
台北とロンドンを拠点に活動するユジン・リンは、アナログ芸術とデジタルアニメーションを融合させた「東京ニンフ:若虫」を発表。また、国際家具見本市・ミラノサローネにおいて、35歳以下の若手デザイナーが対象の「サローネサテリテ・アワード 2025」受賞者である SUPER RAT/長澤和樹は、棕櫚(シュロ)という植物の本質的な機能と造形的特性に着目した照明シリーズ「HOUYOU-JUHI」でフロアを照らす。
その他の見どころとして、持続可能な素材と洗練されたデザインを探求する ZKI Design の 3Dプリント家具「SUIGEN」、130(OneThirty)の輝くランプ「Helio」と彫刻的な寝椅子「Drift」、そして廃棄された屋外広告(OOH)をアップサイクルしたペーパーパレードの再生テキスタイル作品があり、サステナビリティと美学の詩的な融合が見られる。

DESIGNART GALLERY ©︎ Nacása & Partners
3階は国際的なコラボレーションが中心となっている。アンスティチュ・フランセは、マチルド・ブレティヨ、クレール・ルナール、ジャン=セバスチャン・ブランなど、現代フランスデザインの創造性と多様性を当てた作品を紹介。スウェーデンデザインの日本における25周年を祝し、都内各所で展示を行う企画の一つとして、スウェディッシュ・スタイル × ブロー・ステーションとアクタスのコラボレーション展示が行われた。
国際的な展開は続き、クラフトマンシップとディテールを重視したロッテルダム生まれのデザインデュオ、ルイ・マリーのエレガントなデザインや、アイスランド、フィンランド、スウェーデンのスタジオによる北欧のコレクティブ1+1+1による、ハイブリッドなオブジェの実験的な展示。そして、日本の伝統的な金継ぎにインスパイアされた「革継ぎ」で、割れた陶器に新しい命を吹き込むロイ・ベン・イェフダの作品が展示。
一方、平和合金 × we+ は、金属鋳造とコンセプチュアルデザインのコラボレーション「Unseen Objects」を発表。乃村工藝社と&SPACE PROJECTは、廃棄されたロケット燃料タンクから作られたスピーカー「DEBRIS」を展示。IDEと旅行会社HISは、日本の職人と世界のデザインの物語を繋ぐ「セラミック&フードルート」をキュレーション。CUZEN MATCHA × VUILDは、建築、儀式、そしてアロマを融合させ、移動可能な茶室と多感覚的な「茶会」体験を公開。
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