越後妻有アートトリエンナーレ 2025
HAPPENINGText: Alma Reyes
松之山地区にある古い木造建築物内に設置された中﨑透の《32 Resting Stones/三二と休石》は、自身のシグネチャーでもある異なる色のライトボックスを多数配置し、中﨑が地域住民とのインタビューをもとに制作したインスタレーション。中﨑は、集落に根付く文化歴史を、建物自体に微かに残る記憶や、この地の住民の暮らしを作家独自の視点で捉え、この作品を制作した。

中﨑透《32 Resting Stones/三二と休石》 Photo: Keizo Kioku
イギリス人アーティスト、リチャード・ディーコンによる陶のチューブによるインスタレーション「マウンテン」が、松代地区の広大な牧草地に設置されている。ディーコンは、陶のチューブを構造とした作品を制作する際、チューブ越しに見える向こう側のチューブの複雑な見え方に興味を覚え、そのアイディアが生まれたという。スイスアルプスのダイナミックな地形から着想を得た複雑な形状を実験する中で、彼はそれらと越後妻有の山脈、特にその見下ろす谷との間に、強い類似性を見出した。

リチャード・ディーコン《マウンテン》 Photo: Osamu Nakamura
まつだい「農舞台」フィールドミュージアムは、まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」から松代城、まつだい郷土資料館まで、約2キロメートルにわたる緑豊かな風景を散策できる魅力的なスポット。オランダの著名な建築家グループMVRDVが設計したまつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」は、建物や部屋それ自体が、複数の作家がデザインしたアート作品になっている。

ジャン=リュック・ヴィルムート《カフェ・ルフレ》越後まつだい里山食堂 Photo: Ayumi Yanagi
センター内にある広大な1,500㎡の展示ホールは、地域の芸術と歴史をテーマにしており、教室、イベント会場、ショップ、レストランを併設している。ジャン=リュック・ヴィルムートが設計したカフェ・ルフレ(反射、反映の意)は、まさに息をのむような空間となっている。天井にデザインされた4つの円形照明を利用し、1年に及んで撮影された窓風景を四季に分けて設置し、床に鏡の天板をもつテーブルを配した。カラフルな絵柄は鏡張りのテーブルに反射し、訪問者は風景と一体となり、作品空間であるレストラン「越後まつだい里山食堂」で山菜料理などの食事を楽しむことができる。
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