クラウディオ・ロンコーリ
PEOPLEText: Gisella Lifchitz
『スターを見続けるといい』と彼は言った。だから私は彼に会う前の数日間そうしていた。そして彼の作品で埋め尽くされたカラフルな本にも、スターを見ていた。思えば少し前にラジオでインタビューを受けていた彼の声を聞いた時にはすでに、私は彼のアートに出会っていたのである。全てのスターは、クラウディオ・ロンコーリを指していた。
Photo: Manuel Archain
数日後に彼が私に連絡をしてきたのは、そのためかもしれない。インタビューをしに彼のスタジオへ行くと、本、雑誌、ロボット、ステッカー、ペン、ブラシ、紙などと、コレクターズ作品が、壁に床にと至る所で、花のように拾われるのを待っており、そこは彼の色や質感に埋め尽くされていた。
『10歳になるまで父が図書館とおもちゃ屋を経営していたので、僕は常にこういうものたちに囲まれていて、今でもインスパイアされています。両親がいない隙に二人の兄とおもちゃで遊んでいたものでした。そのうち、兄達が仲間内へのお土産を作って、スクールバスをまわって売ったりしてね。僕たちみんなにとって特別なことでした。』
これまでのキャリアの最高点はいつですか?
2002年にシアター・ゼネラル・サン・マーティンで個展をやったとき。2004年に、ここブエノスアイレスでも特に重要な場所プラクシス・ギャラリーで作品を展示したとき。僕にとってそれは、大衆にアクセスするトランポリンのようなものでした。それから2006年には、ペルー、リマのエンレース・アートギャラリーで活動し始め、今も続いています。「クラウディオ・ロンコリー」を出版したことも、僕のキャリアにとって大事なことで、それは2007年でした。
私たちを繋いだのは、その本だった。ピンクのカバーの「クラウディオ・ロンコーリ」。様々な本の中でも際立っていた。
私はロンコーリのアートを説明できない。しようともしない。ただ彼のアートが目に入ると、幸福感のミックスを見つける。エネルギーショックのよう。キッチュがレトロと出会い、ビンテージが時代を越えた美と出会う。エネルギッジュな大きな筆と共にカラフルポップが弾け出る。ペインティングの中にはフェミニンなものもあり、そこから放出される奥深い巧妙さがある。
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