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クロエ・グリフィン「エッジワイズ クッキー・ミューラーの写真」

THINGSText: Victor Moreno

ニューヨークでこの本のプレゼンテーションを行ったそうですね。少し教えてください!

最初にこの本の発売したニューヨークでは、素晴らしいイベントになりました。オープニングの夜、シャロン・ニエスブ、スー・ロウ(ジョン・ウォーターズの「デスパレート・リビング」にモール・マク・ヘンリーとして出演)とジョン・ウォーターズが、「エッジワイズ」からの抜粋を朗読してくれました。数日後、クッキーの親しい友人たちが彼女についての作品を読み合う夜の会合がありました。リチャード・ヘルは彼とクッキーが一緒に作ったというポエムを、リンダ・ヤブロンスキーは「ハウ・トゥー・ゲット・リド・オブ・ピンプルズ」から、パトリック・フォックスは「アート・アンド・アバウト」というコラム、ハイライトは、マックス・ミューラーによる彼の誕生のストーリーを読んでくれました。25年前のクッキーのお葬式以来、これらの友人が集まるのは初めてのことです。

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John Waters & Cookie, NYC, 1977 (Bobby Grossman)

最近では、ボルティモアでもプレゼンテーションを行ったそうですね。

ボルティモアでは、ミンク・ストールとシャロン、スーによる読み語りがありました。多くのドリームランダー達がプレゼンし、風変わりで反抗的な家族といったような雰囲気で素晴らしい時間を共にしました。その後シャロンとマックスはベルリンの私の家に滞在し、数週間を過ごしました。ベルリンの壁崩壊から25年、そしてクッキーの死から25年を記念して、この本の出版社でもある小さな書店ビーブックスで行ったブックツアーの最後のイベントは、最も感動的な夜となりました。クッキーが彼女の物語「ザ・ワン・パーセント」を読んでいる貴重なフィルムを上映し、シャロンが読み語り、マックスは彼の誕生のストーリーを話しました。8年もの歳月がかかりながらも、この時間この場所でその3人によってこうして読み語りをする瞬間としてこのプロジェクトが終わりを告げたことを考えると、感慨深いものがありました

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Denis Demordy, Pat Moran, Sharon Niesp, Cookie, Seymour Avidor, Channing Wilroy and John Waters at the Ptown premiere of Female Trouble, 1974 (George Fitzgerald)

今回のプロジェクトを実現させた出版社について教えてください。

この本の出版社ビーブックスは、小規模な出版も兼ねる本屋であり、とてもユニークで面白い集団です。彼らは知的で創造的な視点を持ち、商業的なものではなく、自らが信じるものしか出版しないという献身的で、独自性を持った会社なのです。

現在この本が市場に出て、批評家の称賛を受けていますが、このプロジェクトについてどのように感じていますか?多くの努力から学んだことは何ですか?また今後のプロジェクトにどのように影響すると思いますか?

この本に関わった人達が、気に入ってくれていることがとても嬉しいです。そのことが多くの作業に対する何よりのご褒美です。誰かの人生の物語について語ることは、多くの献身と誠実さが必要になります。思い出は、人々にとって神聖なものであり、多くの感情を伴います。得られた信頼は、どのように自分の仕事や直観を信じるべきなのかを教えてくれました。こういった経験が、次の仕事や次の友情が生まれるたびに、私たちの心の中で生きてくるのだと思います。

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Edgewise: A Picture of Cookie Mueller
著者: Chloé Griffin
仕様:15 x 23 cm、335ページ
発行:2014年
価格:24.95ドル
出版社:‎Bbooks Verlag
https://www.cookiemuellerbook.com

Text: Victor Moreno
Translation: Satsuki Miyanishi

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