横浜トリエンナーレ 2014

HAPPENINGText: Chiaki Ogura

横浜美術館に入ってまず一番目を引くのが、エントランスホールのど真ん中に置かれた、マイケル・ランディの「アート・ビン」。巨大な “芸術のためのゴミ箱” だ。

p4.JPG
マイケル・ランディ「アート・ビン」2010/2014

ゴミ箱の中には美術家の失敗作や捨て去りたい過去の作品が捨てられる。一度、そのゴミ箱を世界の中心に置いてみるとどうなるだろうか?大切な忘れものが、きっといつもよりも目に入ってくるに違いない。

p5.JPG
「Moe Nai Ko To Ba」展示風景 2014

「Moe Nai Ko To Ba」は、レイ・ブラッドベリの小説「華氏451度」へのオマージュとして作られた「世界でたった一冊の本」。様々な国の言語による8本のテキストが収録され、全て “忘却” というテーマに関わる内容をもっている。会期中、この本は観客が自由に閲覧できるほか、リーディング・パフォーマンス(朗読)も不定期に開催される。

p7.JPGTemporary Foundation「法と星座・Turn Coat/Turn Court」展示風景 2014
Temporary Foundation「法と星座・Turn Coat/Turn Court」展示風景 2014

林剛+中塚裕子が1983年〜1985年に京都アンデパンダン展で発表した「Court」シリーズ。法廷・テニスコート・監獄という3つのモデル(模型、範例)と5つの(審議、器)から構成されている。赤い法廷、緑のテニスコート、青い監獄。作品には、鏡が使用され、自分自身を映し出し、融合させることができる。視ること、話すことの位相を変え、「身体・領土・健康・安全」といった、今日的課題への再配置を試みている。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE