イーナ・ヴォリヴィルタ
PEOPLEText: Mike Sullivan
2010年より国際的に展示を行ってきたイーナ・ヴォリヴィルタの作品は、あらゆる物が材料となっている。家具の他にも、例えば真ちゅうやスチールから作られた鏡、焼いた木材の上にゆっくりとガラスを落とした美しいデザインのガラス製品、ジェスモナイトという石膏に近いプラスティック素材から作られたフラワーベースなど。この若いデザイナーの素晴らしさは、彼女の職人との見事な作品づくり、伝統的な技術を継承したいという情熱にある。こういった職人に話しを聞くのは大抵容易ではないが、幸運なことに今回は彼女にインタビューを行うことができた。
© Iina Vuorivirta
ご自身について、仕事について教えて下さい。
25歳のフィンランドのデザイナーで、専門はアートクラフトです。フィンランドでアートとプロダクトデザインを勉強した後、コンストファック大学で学ぶため、ストックホルムに引越しました。2011年にプロダクトデザインの学士を卒業し、それ以来北欧だけでなく、台湾、イタリア、ドイツなど様々な国の展示会に参加し、活動を続けて、現在はコンストファック大学院の博士課程で学んでいます。
いつも職人さんたちと共に活動しています。私の仕事ではプロセスが常に最も重要な役割を担っており、作品を唯一無二に仕上げること、作品によって人々の心を満たすことは、人間の手と脳でしか叶えられないことだと信じています。
© Iina Vuorivirta
最近どのようなプロジェクトを取り組んでいますか?
若手デザイナー賞を受賞後、多くの反響があり、フィンランドで新しいコラボレーションも多めるきっかけにもなりました。その他に、現在はロンドン・デザイン・フェスティバルに合わせて行われる展覧会のためにセラミックのスタジオで作業しています。その他の時間は、主にストックホルムに戻って、博士論文を書くのに集中する予定です。
© Iina Vuorivirta
スウェーデンの留学やロンドンでの展覧会などについて伺いましたが、デザイナーになりたい人にとって国際的な感覚というのは不可欠だと思いますか?
スウェーデンのベックマンズ・スクール・オブ・デザインで学び始めたとき、スウェーデンのデザイン業界の活発さを肌で感じ、海外で活動することの重要さを学びました。海外で多くの展覧会に参加することで、新しい、驚きのコラボレーションに繋がって行きます。ニューヨークのギャラリー展示も、ヴェネチアの職人との活動も、全ての出会いが私にとって重要です。これらの海外での活動の原動力は好奇心で、現地のメーカー、アーティストなどを知ったり、聞いたり、見たり、会ったりできることは本当に魅力的です。そして、ロンドン、ニューヨーク、台北、ミラノなどどのようなところでも私自身の再発見になるのです。
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