ジメーナ・パッサドーレ
PEOPLEText: Gisella Lifchitz
教師としての仕事について教えてください。
ブエノスアイレス大学のワインハウス教授の講議で形態論を教えています。わたしたちはアカデミックコレクションとして生徒の作品の選りすぐりを2冊のフランベとして出版しました。
「T´Ang Gramatics」(文法的な言葉)と 「Assemblages」(集合体)です。ひとつめの「T´Ang Gramatics」は中国のパズルゲーム「タングラム」に関係しています。
今後のプロジェクトについて教えてください。
ブエノスアイレス政府がフランベを助成制度の対象として選出してくれたので、もっと出版することができるようになりました。(出版に向けすでにいくつかの作業が進んでいます。)
また、4人のアーティストによる展示会も企画しています。ドイツのハンブルグにあるクバスタ・ギャラリーでハス、モピレ、リンドマンと、私自身の写真と絵を展示します。
あなたにとってフランベが重要な理由を教えてください。
私が興味をもっているのは、プロジェクトにおける作家自身の参画しようとする活動性です。アーティストたちが自分の作品と他人の作品とを紹介できるネットワークをつくりあげることが最終的な目的です。
フランベを通してみんなが様々な方法でコラボレーションできたら素晴らしいでしょう。例えば、作家でデザイナーでありアーティストでもあるパスカル・ハスは今まさにヨーロッパにおける私たちの代表格であり、彼自身コレクションのデザインに改良を加えるということを成し遂げました。ローラ・バルスキーは私たちを後押しし、本のカバーに彼女の図柄を用いてプロジェクトに参加してくれました。イレーヌ・ベルゼロやレナ・スザンカイ、トマス・コチェロなど他の作家たちの冊子も手掛け、彼らの資金や助成金獲得にも貢献しています。
このプロジェクトは参加者自身で管理され、作家たちを強力に巻き込んでいる、そこが気に入っています。私にとっては、全てをこなさなければならないようなパワフルなエディターという考えを捨ててリフレッシュさせてくれるものです。それぞれの本の構成を組み立てていく段階でさえ、みんなが解放された自由をもって取り組んでいるので、非常に心地が良いのです。
私の作品も彼女のプロジェクトの一部として参加できる日を楽しみに、そして新しいエネルギーで満たされながら、素晴らしい本がある彼女の部屋を去った。「常に探すこと、それが重要だ」この言葉とともに。
Text: Gisella Lifchitz
Translation: Eiko Kondo
