ランナウェイ・バニー・シアター・コレクティブ
PEOPLEText: Bertina Appel
アーティストの卵たちを世に出すためにどのような活動をされているのですか?
アーティストたちは、とても素晴らしいアイディアをよく話してくれるのですが、そのアイディアをどうしたら実現できるのかを知りません。実現には沢山の情熱、そして時にお金が必要です。RBTCは、その機会を作ろうとしています。例えば、優れたアイディアを持ったアーティストがいた場合、RBTCはお金を集めるためのアドミニストレーターや、プロダクションマネージャー、役者、作家などのネットワークを駆使して実現をサポートします。アーティストたちは、自分たちだけで頑張るのではなく、お互いに協力していけばよいのです。
RUBBER written and directed by Robert Haxton with Lucy Kruger, Phelo Mthembu & Push Nqelenga 2010 from The Rhodes University Drama Department © The Runaway Bunni Theatre Collective
あなたはRBTCのアイデンティティは“めずらしい”こと、そしてそのめずらしさが表現の幅を生むとおっしゃっています。どういうことでしょうか?
RBTCが他の演劇集団と違うのは、幅広さと企画の自由さです。特定の役者や演出家などによる劇団ではなく、様々なスキルを持ったアーティストたちによって構成された集団なので、多様な組み合わせによって今までみたこともないようなものが創り上げられていきます。RBTCの作品はいつも変化に富んでいて、そのでき上がりは予測不可能です。したがって、私たちにとって同じタイプの作品を何度も再演することは至難の技です。
RBTCの中で現在進行形のプロジェクトについて教えてください。
今年のグレアムズタウン・ナショナル・アーツ・フェスティバルで上演する新しい演劇、「ドッグヤード」(ロバート・ハクストン作/演出)と「ウィンタースイート」(ジェンナ・ジャルディーニ作/ゲイリー・ハートレー演出)の2作を準備中です。
現在、私たちは若者に文学や演劇を紹介することにも注力しています。そして、いつかは演劇ツアーを行い、人々を元気づけるだけでなく、南アフリカの若者たちの教養を高めていきたいと考えています。
また、これから小さな全国ツアーを行う将来有望な「フットノート」というバンドのサポートもしています。
今後、RBTCはどうなっていく予定ですか?
RBTCは今後とも芸術的な作品づくりとコミュニティづくりの両側面において理念実現のために活動を続けていきます。
今年の後半では、ガンの認知やサポートの向上をコンセプトにした新作も計画しています。
目処としてはあと4年ぐらいですが、将来的にRBTCのレジデントカンパニーも持ちたいと考えています。ただ、これはあくまで構想なのでこれからのRBTCの活動次第ではあります。
Text: Bertina Appel
Translation: Sayaka Ito