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TOKYO FRONTLINE 2011

HAPPENINGText: Yuko Miyakoshi

アムステルダム発のフォトマガジンを紹介していたのはフォーム。赤い風船、赤いクッションを配し、背の高いコミュニケーターの男性の姿がひときわ目をひく。ご存知の方も多いと思うが、フォームはアムステルダムで写真美術館も運営している団体で、雑誌自体の内容もエッジが効いている。

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紙を使用した作品で人を集めていたのは台湾の劉文瑄。ガラス張りの箱の中に集積した紙が美しい。この紙にはロランバルトの「明るい部屋」が、点字に変換されタイプされている。さらにオルゴールのハンドルを回すと、点字が音となり聞こえてくる。感覚や記憶、愛着、思考などといったものを静かにばらし、また紡ぐような不思議な作品だった。

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山縣良和というファッションデザイナーがいる。名門セント・マーチンズを首席で卒業し、ジョンガリアーノのアシスタントを経て、東京コレクションのトリを飾るなどの経歴がありながらも、7mのブラジャーを制作したり(A LONG STORY, 2004)、保育園でファッションショーを行ったりという、明らかにファッションの枠には収まらない活動を行っている。

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その山縣良和が立ち上げたレーベル「writtenafterwards」の初作品を見ることができる。全面をレースで形造られた「レース地球儀」は、量産されるファッションプロダクトでは決して見られないもの。地球儀を展開しそのまま額に入れたような作品「世界地図レース」は、繊細な編み目から壮大な夢を垣間見せてくれる。

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このほか、東京芸大大学院に在学中でありながら注目を集め始めている小室貴裕、メディアアートにシュールな可愛さがあったTeng-Yuan Chang(張 騰遠)などなど、紹介したいアーティストは尽きない。

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