:PHUNK展「WELCOME TO ELECTRICITY」
HAPPENINGText: Wakana Kawahito
「ELECTRICITY」とは、様々な文化や考え方が融合した「imaginary city」(想像の都市)である。:phunkがこれまでに訪れた、バルセロナ、香港、ニューヨーク、ベルリン、東京などの都市からインスパイヤーされてはいるが、特定の場所を指しているわけではない。西洋、東洋や国、人種という枠組みを超え、人々のパワーによって成り立つこの巨大都市には、とても21世紀的な、「university」(普遍性)が感じられる。
:phunk展「WELCOME TO ELECTRICITY」展示風景 Photo: TAKAMURADAISUKE
「ELECTRICITY」は、コンピューターで制作したグラフィックを木の上に転写しており、転写の際に、意図的にボケやブレを出した。それが、どの人にとってもこの巨大都市が、自分の国の都市のように感じられる効果を高めている。
:phunk展「WELCOME TO ELECTRICITY」展示風景 Photo: TAKAMURADAISUKE
さらに、シンガポールの著名なビデオ作家、ブランドン・タイとのコラボレーションも。「ELECTRICITY」の上に光を走らせることで、ビルを立体的に浮かび上がらせ、高速道路を車が走っているかのように見せている(コラボレーションは8月22日まで)。この光があることで、まさに都市に命が吹き込まれたかのようである。
光は暗くならないと見えないため、この作品は昼と夜で様相がまったく変わる。ぜひ、明るいときと暗いときのどちらもギャラリーに訪れて、作品を鑑賞することをお勧めしたい。
:phunk展「WELCOME TO ELECTRICITY」
会期:2010年7月23日(金)〜10月11日(金)
時間:13:00〜20:00(不定休)
会場:DIESEL DENIM GALLERY AOYAMA 2F
住所:東京都港区南青山6-3-3
TEL:03-6418-5323
後援:シンガポール共和国大使館
キュレーター:亜洲中西屋(ASHU)
https://www.diesel.co.jp/denimgallery
Text: Wakana Kawahito
Photos: TAKAMURADAISUKE