ウィーンフェア 2010

HAPPENINGText: Carmen Rüter

6度目となる今年のウィーンフェアは、ウィーンを世界的な現代アートの地としての地位を向上させることも目的とすると、総合ディレクターであるエデック=バーツによって宣言された。

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Hanna Nitsch, Aaron-Block (2009)

114のギャラリーはそれぞれ所属のアーティストの作品を展示し、33のギャラリーが西ヨーロッパ地区から(うち2カ所はトルコから)、43のギャラリーがオーストリアから、33が東ヨーロッパから、イスラエル、メキシコ、アメリカ、アラブ首長国連邦からはそれぞれ1ギャラリーから展示を行った。南東欧には絶え間ない注目がされているが、そこには、今年のトピックである「アートと映像」という変わりつつあるテーマへの関心いうことも付随している。

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Ján Vasilko, Gallery Space, Slovakia

最も優れたブースデザインを行ったギャラリーに与えられる、オーストリア経済省新旧ギャラリー賞の2010年の受賞者は、ベルリンのコック・オーバーフーバー・ウルフ・ギャラリーのアレキサンダー・コック、ニコラウス・オーバーフーバーとジョセリン・ウルフ、それとウィーンのネーヒスト・セント・ステファン・ギャラリーのローズマリー・シュヴァルツヴェルダだった。

審査員のエーデルベルト・ケープ (MUMOK館長)、アーウィン・ペレット(オーストリア経財省)、アンジェラ・スティーフ(クンストハレ・ウィーンのキュレーター)、リタ・ヴィトレリ(アートマガジンSpikeの編集長)は、コック・オーバーフーバー・ウルフ・ギャラリーによって実現された芸術的に制作する場所として、社会的側面と現代的なマルチメディアのブースデザインとの間にある結びつきを強調した。また、ネーヒスト・セント・ステファン・ギャラリーでは、ハーバート・ブランドルの抽象画に基づくコンセプトが評価された。加えて会場では、スペースというトピックを扱った多くのミニマルまたはコンセプチュアルな作品が展示されていた。

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Ila, installation, Gallery Eugen Lendl, Austria

展示会は、東ヨーロッパの若手アーティスト、国際的に有名なギャラリーと、地方マーケットを形成しているギャラリーの3つに分けられるように思われた。ウィーンフェアのフォーカスが “CEEに焦点を当てた国際現代アートフェア” ということにあったため、東ヨーロッパのアーティスト達によって非常に興味深い講演が行われた。展示会以外のそうした活動は検討されるべき事項となり、インスピレーションを与えるものとなった。

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