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ドミニク・ウィルコックス

PEOPLEText: Mariko Takei

あなたの作品は素材の選択や組み合わせが個性的ですが、どのようにアイディアを思いつくのですか?

街を散歩して、その際に見た物から着想を得ることがありますし、友達と話している時に思いついたりもすることもあります。アイディアを見つける一番いい方法は、素材に触れてみること。時に驚くような発見があります。しかし、大抵は座って考えることになります。残念ながら、精神的な苦しみなしには、アイディアは発見できないものです。

具体的には?

他の人と同じで、自分が見たり、経験したりしたことに影響されます。初めて目にするものは、何にでも惹きつけられるし、心に留まりやすい。時には周りにある何でもないものが、僕のイマジネーションを掻き立て、何か面白いものを生み出すよう挑発し、アイディアを思いついたりもします。

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作品には何かテーマがありますか?

ある作品では、人や人の行動を観察し、オブジェを通してそれを表現します。テーマに使うのは日用品で、作品の骨格になり、そこからイマジネーションが膨らみます。皆が良く知っていて馴染みのある物を、意外な物へと変身させることが多く、その他には、原料や製造技術から、何か面白い発見を探したりもします。混ぜたり、溶かしたり、引き伸ばしたり、思いつくだけの色々な方法で形を変えてみて、隠れた資質を見つけようと試みるのです。9月のロンドンのデザイン・ウィークでは、実験に基づくプロジェクトを行う予定です。

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アート作品の制作以外に、商業的なプロジェクトは手掛けてますか?

ごくまれに依頼されます。幸運なことに指定されるのはテーマや開催場所だけで、創作は好きにさせてもらっています。決められた枠組みの中での制作は、自分にとって挑戦となるものについては、楽しめる時もあります。最近のものでは、ドイツのブランド「Auf Blank」からバッグのデザインを依頼されました。オリジナルの肩ひもが気に入ったたので、そのひもでバッグ全体をくるんだものにしました。以前、ナイキからサッカーをテーマに作品をつくるという依頼もあり、プラスティックのサッカー選手の人形を何千人も用意して、オブジェのシリーズを制作しました。

好きなアーティスト、デザイナー、ミュージシャンはいますか?

フィシュリ&ヴァイス、マーク・ウォーリンガー、トム・フリードマン、マーティン・クリード、トーマス・ヘザーウィック、ロン・アラッド、レナード・コーエンなどです。

今後の展望を教えください。

もっと大きなスケールのプロジェクトに取り組みたいと思っています。

Text: Mariko Takei
Translation: Chihiro Miyazaki

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