マシュー・ディアー:テレフォン・テルアビブ&アロハン
記事に取りかかっていたら夜も更けて来た。ノースウェストの雨期特有のヒドい催眠術に掛かった身体は完全にオーバーラン。聞くところによると、この気候が一年の内の9ヶ月を占めるという。自由な時間は寝過ごして費やす。決して疲れているわけではないのだが、むしろドンヨリとした朝に起き上がる気力が湧かないのだ。カリフォルニア出身者の弱点ということにしておこう。
このライブを逃さなかったことを神に感謝。珍しくも5日前になってライブのことを知った。マシュー・ディアーやテレフォン・テルアビブのことは以前から知っていたし、彼らは名の知られた尊敬を集めるアーティストでもある。しかしながら、どういうことか今回のライブはどの話題にも出てこなかった。まるで値しない聴衆の耳によって汚されたくないが為に非公開に徹しているかのように。
チケットを手にした人々で入り口の混み合った夜になるだろうと予測し、(ちなみに持っていない)9時頃までには辿り着けるように心がけた。 ホロシーンに着いてみてびっくり。全く列がない。文字通り「全く」ないのだ。入り口にスタッフの姿もない。さて、ここで計算をしてみよう。その方がもっとおもしろく、トニー・ロビンズのセミナー帰りの重役社員のような気分になるしね。
行列無し + ドアマンもいない = 入場無料 = ハッピー!
そんなわけで、支払わずに済んだ10ドルを手に、バンドに直接募金しようか、もしくは地元の赤十字にするべきか考えてみる。そして思いついた。このお金は地元の為に費やしたいと。ふと目をやると、そこには生ビールのタップを発見、そうか、これだ!地元の役に立ちながら、同時に日々の勤労の慰労を楽しむ!ベクトルは定まった。
まだ少し早い時間帯ではあったが、場内はスタッフを除いてたった30人を数える程度。夜が深くなるにつれて、その数は200~250名までに膨れ上がった。素晴らしい夜に相応しい結果であろう。それでは、今夜のラインアップについて話を進めていこうか。
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