プリマベーラ・サウンド 2008

HAPPENINGText: Julio Cesar Palacio

プリマベーラ・サウンド 2008
The Sonics

第二日目は事前事後のようだった。超ベテランのロックンロールバンド、ソニックスが登場した時、みんなはお尻をいためてしまったのではないだろうか。それはフェスティバルの中でとても魅力的な時間だった。ソニックスは、60年代初めにワシントン州のタコマで結成されたカルト的なバンドである。結成後数年で解散し、昨年になって再結成をしている。そして、プリマベーラサウンドはソニックスにとって初めてヨーロッパ大陸で行われたショーであり、とても楽しいショーになった。

プリマベーラ・サウンド 2008
MV& EE

しかし、第二日目はまだ始まったばかりだった。ソニックスの音楽に踊りまくった後、ATPステージではマサチューセッツ出身のデュオ、MV&EE(マット・バレンタイン、エリカ・エイダー)が、J・マスシスがドラムを担当するゴールデン・ロード・バンドとサイケデリックフォークロックを共演したのである。

プリマベーラ・サウンド 2008
No Age

バイス/ジャガーマイスターステージでは、昨今の最も新しいバンドの一つで、最近サブポップと契約をしたノー・エイジが、最新アルバム「Nouns」と、素晴らしいデビューアルバム「Weirdo Rippers」からの演奏をした。

プリマベーラ・サウンド 2008
Devo

また、夜をまだまだ楽しみたい観客のために、エステラダムステージではフェスティバルの中でも最高のショーの一つになったディーヴォの登場を準備していた。ディーヴォはまるでタイムマシンに乗ってきたかの如く「Secret Agent Man」「Whip It」「Peekaboo!」などの多数のスーパーヒットレパートリーを披露した。

プリマベーラ・サウンド 2008
Cat Power

そして、待望のアーティスト、キャット・パワー(チャン・マーシャル)のショーが始まった。チャン・マーシャルの持つユニークなソウル、ブルース、フォークの入った演奏に観衆の心は虜にされた。チャンは常に他の歌手の先を進んでいる歌手だ。それは彼女の新しいアルバム「Jukebox」に入っているジョニ・ミッチェル、ハンク・ウィリアムス、ビリー・ホリデーなどのカバー曲でも明らかだ。また、「ダーティー・ブルースバンド」のサポートも素晴らしかった。

プリマベーラ・サウンド 2008
Sebadoh

ロックデラックスステージではマサチューセッツ、ノースハンプトン出身の素晴らしいインディーロックバンド、セバドが登場した。ゼバドはルー・バーロウ、ジェイソン・ロウアースタイン、エリック・ガフニーによって結成され、現在ツアー中だ。彼らはプリマベーラの後、ヨーロッパツアーへ出発する。

ATPステージでは、フェスティバルで最高のショーの一つになったショーが行われた。イギリスの実験的ノイズデュオ、ファック・ボタンズのコンサートは、観衆を強烈かつ緻密なノイズを操り歓喜へと導いたのである。

第二日目の終わりは二つの素晴らしい提案によって終わりを迎えた。現地で活動するミュージシャン、エル・グインチョの アルバム「Alegranza」の暖かい音楽と、ブライトン出身のバンド、ゴー!チームの楽しい音楽で、早朝まで踊り続けるというものだった。

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