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東恩納裕一

PEOPLEText: Kazumi Oiwa

身近なもので気になっている素材はありますか?

制作するうえで、素材はあまり問いません。素材から発想する、ということ事体があまりないかもしれません。

今回、カーム&パンク・ギャラリーで開催されるインスタレーション「refract!」。直訳すると「屈折」と言う意味ですが、なぜこのタイトルになったのでしょう?

展示の際は、自分でも自分がそのとき何を考えているか、何を行おうとしているのか、多少でも明確にするためにタイトルをつけたり、コンセプトなどを言語化する作業をします。自分でも後から気付いたことですが、最近、そのテキストのなかで頻繁に「屈折」という言葉を使っていました。アートは、一種の“鏡”として、人々の視線や思いを反射する装置かもしれないですが、その際、単純に反射するのではなく、そこに乱反射や歪み、「屈折」が起きます。そして、もちろん、人々の視線・思考を「屈折」させる作品を作りたい、という思いもあります。また、(日本語にもなっているレフレクションと比較して)、「refract」という馴染みの薄い言葉に、物質感や、ざらつきのようなものを感じて、気に入りました。

今回のインスタレーションで発表する作品を教えてください。また新作アニメーションを発表されるそうですが、どのような内容でしょうか?

新作の大型シャンデリアをメインに、ミラーボール、絵画、インスタレーションなどです。アニメーションとはいっても、通常思われる(マンガなどの)アニメではなく、オブジェをコマ撮り/編集したシンプルな作品です。

東恩納裕一
GAS BOOK 25 YUICHI HIGASHIONNA

アーティストブック「GAS BOOK 25 YUICHI HIGASHIONNA」が発売されますが、どのような内容になっていますか?

近年の作品を、モチーフ毎に、私のテキスト(日/英のバイリンガル)付きで紹介するヴィジュアル・ブックです。

今後の活動について教えてください。

(昨年後半から現在まで)ずっと展示が続いていたので、夏は制作に集中したいと思います。今年後半は、ニューヨーク、名古屋、パリと個展がつづきます。
マリアン・ボエスキーギャラリーより「Art 39 Basel」(バーゼル、スイス)のアートフェア(6月)及び、「第7回光州ビエンナーレ」(光州、韓国)のグループ展(9月)に参加予定。

東恩納裕一 個展「refract!」
会期:2008年5月16日〜6月5日
時間:11:00〜19:00
会場:CALM & PUNK GALLERY
住所:東京都港区西麻布1-15-15 浅井ビル1F
入場無料
TEL:03-3401-0741
https://www.calmandpunk.com

Text: Kazumi Oiwa

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