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「インサイド/アウトサイド」反逆者たちの七つの証言

THINGSText: Wakana Kawahito

カメラは国や文化、方法や状況が違う様々なアーティストの活動を映し出す。
ある人には落書きと忌みを嫌われ、あっという間に消されてしまう儚いグラフィティ。法律を犯し、警察から逃げ惑う。そんなあえて危険を冒してまでもストリートに拘り続ける意味、そこに介在する価値とは何だろうか? これは単なる芸術のあり方だけではなく、自由とは何かという大きな議題を社会に投げかける。

インサイド/アウトサイド

アーティストの天明屋はトークショーで、江戸時代に活躍した河鍋暁斎という画家を例に出して、日本のグラフィティー界について話した。『河鍋暁斎は政治批判をして投獄されたこともある元祖グラフィティーアーティスト、狩野派という学校にいながら、浮世絵という今で言うストリートでも画を書いていた』。グラフィティーとは、既存の保守的な社会に対する対抗という信念であり、単に「タグ」を書くことではない。彼はそう訴える。

『ただネームを書いて、自分の縄張りを主張するようなグラフィティーはエゴ。見る人をどう意識しているのかがポイントで、そこがなければただの落書きになってしまいます。』

グラフィティーが悪かどうかはさておき、伝わるものかどうかということが一番大切なのだ。

「インサイド/アウトサイド」〜REBELWEEK/反逆者たちの七つの証言〜
2005年/デンマーク/57分
監督:アンドレアス・ジョンセン、ニス・ボイ・モラー・ラスムッセン
撮影:アンドレアス・ジョンセン
編集:アダム・ニールセン
出演:ゼウス、スウーン、KR、イアスノット、オス・ジェメオス、ピグメウス、アダムス&イッツォ、ロン・イングリッシュ
音楽:THA BLUE HERB、UPSETS FEAT ZERO、ロン・イングリッシュ、JEL、SHING02 他
DVD発売予定日:2008年7月4日
TEL:03-6821-6821(UPLINK)
https://www.uplink.co.jp

Text: Wakana Kawahito
Photos: Courtesy of UPLINK

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