フリーガー&ファンダム
PEOPLEText: Lotje Sodderland
フリーガー&ファンダムグッズの人気は高まるばかりだが、生産ラインはローテックなままである。『私達が買った帽子を作るための古いプレスは、アルミニウムの型を熱し、それからペダルで凹をプレスします。型を取ったウールのフエルトを使い、帽子づくりの職人達のようにそれを濡らしてプレスをかけるのです。』とキャロラインは説明する。二人は同時に熱く語り、『フエルトは、全く複雑ではなく、すごく使いやすいので大好きです。フエルトはどんな風にも形を変えられるし、色も沢山あるのが大好きです。』
Daschund Snow White, A/W 2008-2009
一人が言いかけたことをもう一人が終わらせられるほど、彼らは息がピッタリで、片方が話していることに対して、首を縦に振り同意する。もし、キャロラインのクリエイティブヴィジョンが、ヘインのそれと違っていたら、もしくはその逆だったとしたらどうなってしまうんでしょう?
キャロラインは、「意見の違いがあることはそんなにありません。そんなことがあったとしても、なぜそうしたいのかが理解できるのです。今までに食い違ったことないと思いますし、こういう風にしたかったのに!と思うこともないです。」それに、ヘインが付け加え、『今丁度スケッチをしながら色々なことを話始めたところで、方向は定まっていると思います。もし彼女がひとつのアイディアをすごく良いと感じたら、僕にいいと思わせるまでそのことについて話続けるし、その反対もあります。ですが、今のところ、今まで発表した全てのバックに関しては、共にデザインをしています。』
では、公私共に、結婚していることの利点は何でしょうか?
『お互いに一緒に仕事をし、生活を共にするのを楽しく感じているし、デザインに関して一緒に楽しめることも、一緒に苦労をするのも、ブランド作りに繋がっています。時々苦しいときが続いても、一緒に集中して決断を下しますし、事が上手く運んでいる時や、考えてもみなかったチャンスが訪れた時でも、一緒に喜びを分ちあうことができます。』とヘインは言う。『私達のコレクションは、ほとんどが自分達の日常で見たり読んだりした体験に基づいたものです。私達の生活は、仕事と深い関わりがあるため、コレクションは非常に私的なものなのです。』
素晴らしい事に、二人のこの帝国とも言えるブランドを二人だけで運営していて、作品のアイディアからプロダクション、流通からプレスの対応、プロモーション、販売に至るまで全てをこなす。マルチタスクをこなす、マルチ言語を話す、ハイパーインテリジェントな、スーパーに人を喜ばせることが上手なふたりなのだ。フリーガー&ファンダムは2008年、ついに人材を募集しているので、これを読んでいるなら、チャンスです。
Vlieger & Vandam
住所:60 Betje Wolffstraat, 3027 RN Rotterdam, The Netherlands
TEL:+31 (0)1 0467 7699
https://www.vliegervandam.com
Text: Lotje Sodderland
Translation: Kyoko Tachibana
Photos: Courtesy of Vlieger & Vandam