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タイポセラピー+デザイン

PEOPLEText: Sachiko Kurashina

カナダのグラフィックデザイナーを国際的な舞台に導くことが、TEKKOの目的の一つですが、カナダのデザインシーンについて教えて下さい。

現在のカナダのデザインシーンがどういったものか言い表わすのは、本当に難しいです。ジェネレーションギャップは確実にありますし、それが若いデザインスタジオが現代的なアイディアを発展させるのを阻止しているように思えます。カナダの企業は今だにかなり保守的なところが多いですし、新しいアイディアを提供してデザインスタジオにそれを行わせるのを恐れているように見えます。しかしこの状態はゆっくりではありますが変化しつつあり、それが良い面だと思います。カナダの文化はヨーロッパのそれに更に影響を受けていますし、この影響力によってカナダの企業が更にスタイリッシュに、そして保守的な部分を切り捨てて行くことに繋がると信じています。

実際の所デザインシーンは、かなりばらついています。例えば「IdN」のデザインカンファレンスや、カナダ人による何か似た様なものがカナダで行われれば、この傾向は次期に弱まると思います。もしかしたらTEKKOがそのような存在になるかもしれませんし、ヘリオス(素晴らしい作品を制作します)、マッド・パブ、コンフォーミスト、ブロック・デザイン等は、とてもレベルの高いスタジオですし、Q30等の作品には時々驚かされたりします。

ビジターには会場で、どのようなことを感じてほしいと思っていますか?

国際的に活躍しているデザインスタジオのことをもっと知るだけではなく、彼等はこのビジュアルカルチャーのクリエイティブな構造を、単純に具体的に表現している様な広告代理店ではない、ということに気付いて欲しいと思います。また、この大規模な作品から受ける圧倒感も感じて欲しいですし、そこから感じること、そしてその作品を制作したデザインスタジオの存在を受け入れてもらいたいと思います。このようなことを言うのは、もしかしたらヨーロッパやアジアでは適切ではないのかもしれませんが、カナダの人にとっては耳を傾けるべき事柄だと思います…。本当にそう思います。

最後にシフトの読者に向けて何かメッセージをお願いします。

機会があれば7月12日にトロントまで脚を運んでもらい、実際にあなたの目で展覧会を見て下さい。
来年4月に予定されている TEKKO03にも注目して下さい。ヒントはオートバイです。
TEKKO クォータリー・レポートもチェックして下さい。これは私達が最近手掛けているデザイン雑誌です。
一ヶ月内に「TEKKO・アニュアル・リポート」が、TEKKOのサイトに掲載されます。これは年に一度私達が制作しているデザインブックです。

Typotherapy+Design
住所:569 King Street West, Toronto, Ontaro M5V 1M1, Canada
TEL:+1 416 260 6284
studio@typotherapy.com
https://www.typotherapy.com

Tekko 02 Mural Exhibition
会期:2002年7月12日~8月25日
会場:The Museum of Contemporary Canadian Art
住所:5040 Yonge Street, Toronto, Ontario M2N 6R8, Canada
TEL:+1 416 395 7430
https://www.tekko.ca

Text: Sachiko Kurashina

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