アート・カプセル・トイ・プロジェクト VOL.2
THINGSText: Sachiko Kurashina
わずかなコインで気軽に楽しむことができるアート、アート・カプセル・トイ・プロジェクト~TIME CAPSULEの第二弾がこの夏、ふたたびはじまる。前回の反響も上々で、ますます期待が高まるプロジェクト。そのプロジェクトを運営するソニー・クリエイティブプロダクツの町田さんに第二弾の内容を含め、今後のプロジェクトの方向性についてお話を伺った。
© Kuntzel + Deygas
ガチャガチャにアートテイストをミックスさせたのがこのプロジェクトですが、そもそも、このガチャガチャに注目されたのは何故ですか?
「何が出てくるかわからないガチャの中のカプセルに込められた世界」というものには独特の魅力があります。そんなカプセルの中に、「メッセージのあるアート」を閉じこめたら、という発想は、このプロジェクトのプロデューサがあたためていたものでした。そんな「コイン3枚で手に入るアート」に賛同したアーティストがこのプロジェクトをより楽しいものにしてくれました。フィギュアに関していえば、日本に数多くあるカプセル・トイの中には、完成度のとても高いフィギュアが沢山あります。そのフィギュアの精密さには及ばなくとも「ノット・ハイクオリティ、バット・ハイセンス」なマインドで展開しています。
前回は人気作家の参加により、大成功をおさめたプロジェクトになりましたね。前回のの反響はどういったものでしたか?
音楽、コミック、アート、ファッションなどそれぞれの分野で活躍しているアーティストが揃ったため幅広い「大人(実際、買うのはもちろん子供でもいいのです)」の方が楽しんでガチャガチャしてくれました。「ガチャをするのは何年ぶり?」というような方が、コンプリートして夢中になって、ダブったものは交換して・・・と。「買い物をしてお釣りの中に100円玉が入っているとときめいちゃう」なんて方も。(笑)また、ロンドン、パリ、香港・・・など海外のセレクトショップの方々もコンセプトに興味をもたれ、展覧会を開催したい、という話も出ています。
© Ado Mizumori
今回は、水森亜土、ロッキン・ジェリー・ビーン、ウィネー・クンゼル+デガ、ピーター・バッグ、ロドニー・グリーンブラットが参加されますね。 参加されるアーティストを選ぶ基準、理由がありましたら教えて下さい。
とにかくこのプロジェクトは、アーティストが自由な発想で繰り出すメッセージを、制作するこちら側も楽しむ、というプロジェクト。世界各国の、幅広いジャンルのアーティストと楽しんでいきたい、という気持ち
です。また、フィギュアにしたらいいものになるかも、という部分も基準にはなります。
© 2002 Rockin Jelly Bean
「天使と悪魔」(水森亜土)、「モンスターバンド」(ロッキン・ジェリー・ビーン)、「SIX GODS」(ロドニー・グリーンブラット)等、テーマもアーティストによってそれぞれですが、テーマ設定等はアーティストに全て任されているのでしょうか?
「ガチャの中のカプセル」をステージとして、それぞれのテーマを設定し、メッセージを閉じこめていただくことがこのプロジェクトのコンセプトです。アーティスト毎に、どんなテーマが出てくるのか、本当に毎回楽しみで興味深いです。
今回もTOY以外の展開も何か考えていらっしゃいますか?プロジェクトの概要を教えてください。
9月頭に東京・原宿で展覧会の開催を企画しています。水森亜土ライブペインティングやアーティスト来場などを考えており、第一弾&第二弾アーティストの10作品を一同に並べる予定です。
このタイムカプセルはどこで入手できますか?
全国約200店舗のレコードショップ、セレクトショップ、書店、雑貨店などで入手できます。詳しいショップリストは、www.e-timecap.comをご覧下さい。
次回の計画等ありましたら教えて下さい。
来年3月までに、第3弾、第4弾の展開を予定しています。(遅れる可能性もあり)また、世界各国の様々なジャンルで活躍しているアーティストが参加し、メッセージを封じ込めてくれる予定ですので、お楽しみに。
Art Capsule Toy Project Vol.2
参加アーティスト:水森亜土、ロッキン・ジェリー・ビーン、クンゼル+デガ、ピーター・バッグ、ロドニー・グリーンブラット
https://www.e-timecap.com
Text: Sachiko Kurashina