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アカデミック・アナウンスメンツ

THINGSText: Timo Linsenmaie

最新号のテーマは「コミュニケーション」ということですが、内容を教えて下さい。

コミュニケーションというトピックに関連した、バラエティに飛んだ記事で雑誌を編成する、というのが今回の目的でした。面白そうな内容、どんどん表に出て来ているアートとデザイン・フィールド、文化、科学、そしてテクニックに及ぶまで徹底的に調査しました。

より充実した内容にするために、 AM7では、例えばパリのアーティスト、スペース・インベーダーの作品や、「ディスプレイ」というスイスのデザイングループが手掛けているウェブプロジェクトなどをフィーチャーしています。

また、航空交通管制塔とパイロットとのコミュニケーション、現代における電話の重要性の変化、トラックの防水シートのデザイン、様々なヨーロッパ諸国の色の好み、メール・アートの歴史等に関する記事も載せています。メール・アートについての記事を書き終えた後、現在にアイディアを移転させる私達独自のメール・アートのプロジェクトを始めることにしました。実はこれが、AM7ファイルエクスチェンジ・プロジェクトのスタート地点でした。DIN-A0のポスターや、ステッカー、デカルシートは、AM7に不随するものの一部で、これらは記事と読者間のコミュニケーションスペースとして使われています。


Photo: SCS

何故ウェブではなく、雑誌という手法を選んだのですか?

それは私達は、エディトリアル・デザインに重点をおいたグラフィック・デザインを学んでいるからです。私達はプリント・メディアと強いつながりを持っています。その他にも学校に、オフセットやシルクスクリーンなどの印刷の機械があるのも理由の一つです。私達が特にこだわったのが印刷の質、紙の選択、そしてその後の仕上がりです。ですから読者に普通の雑誌以上のものを供給することは、私達にとっては重要な事であり、オールドメディアと呼ばれるものだからこそ可能なことでもあるのです。

学生が運営しているプロジェクトとしては、この雑誌はとても質が高いと思います。コントリビューションと資金に関しては何を気を付けましたか?

報酬を払うことができないために当初は、ライターを見つけ説得するのにとても苦労しました。資金対策に関しては更に大変で、 AM7発行に至るまでの広告を出してくれるクライアントを獲得するのは、苦労しました。

結果には満足していますか?あるいは何か違ったものを期待していましたか?

二人ともAM7のできには満足していますが、もうすでに次のプロジェクトにとりかかる時期が来ています。

現代のグラフィックデザインで一番興味がある人、作品は何ですか?

タイプ・デザイン、コーポレート・アイデンティティーズ、エディトリアル・デザインとポスターに興味があります。M/M、ノース、TDR、TDMの作品もいいですね。昔のデザイナーでは、オトル・アイヒャー、ウィム・クロウェル、スイスのデザイナーのヨゼフ・ミューラー=ブロックマン、リヒャルト・パウル・ローゼ、マックス・ビル、そしてもちろんアルファー&ラクロイクスのフランコ・グリニャーニ、ミンモ・カステッラーノ、AG・フロンゾーニなどが好きです。

現在のシュツットガルトのデザインシーンはどういうものですか?

2、3しか良いデザイングループがいないのが現状です。

今後の予定について教えて下さい。

今は卒業に向けて勉強しています。これは2002年の4月には終わる予定です。卒業に向けての私達のテーマは「フォント・ラベル・シニュタイプ」です。卒業後、スタジオの設立にも取りかかる予定です。

AM7
住所:Neue Weisteige 12A, 70180 Stuttgart, Germany
TEL:+49 177 744 3980
info@amsieben.com
https://www.amsieben.com

Text: Timo Linsenmaie
Translation: Sachiko Kurashina

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