NIKE 公式オンラインストア

W.M.E.V.V.J.

THINGSText: Bastiaan Rijkers

W.M.E.V.V.J.ファッション:ホームレスの顔が印刷された紙のマスクをつけ、「YESBODY」とかかれたサインボードを持った裸の男がアムステルダム・ダム・スクエアに登場するビデオ。このビデオは本物のストリーキングとその後「猥せつ物陳列罪」、「公共妨害罪」で逮捕されたストリーカーの皮肉なドキュメント作品だ。取り調べを行った警察官の調書には、このストリーカーが古代哲学者に刺激されて行動を起こしたと述べられている。

W.M.E.V.V.J.フレグランス:ディオゲネスは、ハッキリと言っている。『むしろ私は自分の足に香水をつけたい。首や顔につけた香水は空気中に飛んでしまうが、足に香水をつければ自分の鼻で嗅ぐ事ができる。』ディオゲネスの得意中の得意、道義的倫理学だ。

W.M.E.V.V.J.バーバリオス:本当の「ファッション」の意味は自己管理されたヒゲ。キニク学者は時には何年も手入れしないでボウボウになったヒゲをはやしていた。特に昨今、ファッションは、アドニスティックな理想を撃ち破るため、混乱しつつも自由な戦略として使われているのかもしれない。

『経験という範疇に留まりなさい。』とキニク学者はよく言っており、専門用語「immanent(内在)」は、ここから派生している。実際にはまだ存在していないW.M.E.V.V.J.フレグランスという魔法の言葉は、決して日の目を見ないかも知れない。再びディオゲネスに戻るが(彼にとって香水は尊敬をあらわしていた)、何かをしようと心に決めて実際に、やめる事を讃えたのは、ディオゲネスその人である。

W.M.E.V.V.J.アクセサリー:コレクションのなかで一番ユーモアに富んだおもしろい作品。アジャックス・フットボール・クラブのスカーフと見間違うようなW.M.E.V.V.J. 「ファン」スカーフ。既存の概念を打ち壊すような言葉が書かれたピン、非常にうまく再考案されたフットボールシャツは、どれも2、3のセカンドハンドのフットボールシャツから作られている。


 
W.M.E.V.V.J.ドレス・リハーサル・ラグ:キニク哲学者の物の見方は、厳しい反発を呼んでいたにもかかわらず、彼らは独特の思想を認知させようと人が集まる場所を探すような真の自由論者達だった。11月29日 木曜日、W.M.E.V.V.J.は、アムステルダムのクラブ・モアで誰でも参加できるショーを開いた。下の映像は破壊的なアイディアやヌーディスト、現代のキニク哲学者達が集まった、この野蛮な夕べの風景だ。


 
この「スタイルブック」は、今のところオランダでのみ入手可能だが、海外からの注文が殺到すれば英語版も出版されるだろう。W.M.E.V.V.J.の詳しい情報や上記で紹介した商品注文の可否は、W.M.E.V.V.J.のウエブサイトを調べてもらいたい。新しい「ラグズ」コレクションあるいはスポーツウエアを作り出し、再びW.M.E.V.V.J.が顔を見せるまで長くかからないことを期待しよう。

Text: Bastiaan Rijkers
Translation: Eriko Nakagawa
Photos: Courtesy of W.M.E.V.V.J.

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE