越後妻有アートトリエンナーレ 2000

HAPPENINGText: Yasmeen Ikeda


クリスチャン・ボルタンスキー「リネン」

クリスチャン・ボルタンスキーの「リネン」は使い古された白い服が1ヘクタールに渡って畑に吊り下げられている作品。夏の爽快な風が吹くなか、風にゆられるこの作品を見れば、農村と人間とのさわやかな関わりと感じとる事だろう。


ジャウマ・プレンサ「鳥たちの家」

そして、『自然は、常に私たち人間よりも強い。私たちは自然を、人間が享受できる最も貴重なものとして敬わなければならない。鳥は、自然のなかどこにでも存在する人間と自然のおそらく唯一の架け橋だが、同時に自然のもろい部分でもある。私は鳥たちのための家を彫刻としてつくりたいと思った。それは、山、川、木、雲、星たちに対する私たちの敬意と感謝の記憶である。』と語るジャウマ・プレンサの作品「鳥たちの家」は、その言葉通り、鳥たちの休憩所として疲れた鳥たちが休まり、そこから飛び立つための巨大なオブジェだ。


磯辺行久「川はどこにいった」

その隣では、ダム開発により流路を変えられ、水量を減らされ、魚介類がいなくなっていった信濃川を約600本の杭を立て再現するという、磯辺行久の作品「川はどこにいった」を見ることができる。そこには人間が変えた自然というものを自然が訴えている様だった。

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