コム・エディションズ

PEOPLEText: Wakana Kawahito

刺繍のオーダーメイドで印象的だったエピソードを教えてください。

2018年に国際女性デーに合わせて、女優のエマ・ワトソンさんから「Girls just wanna have fundamental human rights」(女性はただ基本的な人権が欲しい)と「Amour」(愛)を刺繍した2つのジャケットをご注文頂きました。そのジャケットを着用した写真はSNSに掲載され、世界中で話題になりました。このジャケットを刺繍した本人にもエマ・ワトソンさんの写真を見せたのですが、本当に誇らしく思っていた姿が印象的でした。


© Côme

ブランドを運営する上でのこれまでの困難は何ですか?

やはり生産・品質管理が一番難しい点です。セネガルで行っている刺繍は素人の女性によるものなので、最初は間違いも多くて品質が安定せず、何度もやり直しをお願いしたり、苦労させられました。品質改善のため、ビデオを送ったり、メールで細かい指示を書いたり、最終的には現地でアトリエチーフを雇って女性たちを教育しました。その甲斐あって、刺繍のクオリティも上がりました。
若い小さな会社なので、日々多くの問題が起こります。今でも毎日何かしら解決しなければならない問題があるんです。けれども、幸運にも弟が「スイスのアーミーナイフ」のように多彩で解決策を見つけるのが得意なおかげで、何とか今日までやってきています。


Côme Éditions Flasghip © Côme

姉弟でやる上での難しさは無いのですか?

ブランドを始めた時に、週末はビジネスの話は一切しないというルールを決めました。食事の席では仕事のことは横に置いて、ビジネスパートナーから家族に戻る時間を持つようにしています。姉弟だからこその絶対的信頼はビジネス上の大きなアドバンテージです。阿吽の呼吸というか、言わなくても分かり合える部分もたくさんありますし、正直に何でも話せるのです。この絶対的信頼がデュオとしてやって行くのに非常に大切だと感じています。
また、去年出産したのですが、母になるということを通して、改めて弟との絆が深まりました。やはり家族だからこそ助け合えるという部分は大きいです。

コム・エディションズの特徴は何ですか?

小さい会社だから意思決定が早いところです。セネガルの刺繍のプロジェクトを始めた時だって、11月半ばにダカールに飛んで関係者と話し始めて、12月にはパリのお店でジャケットをお客さんに勧めていました。大きな会社ではこのようなスピード感では進められないですよね。その機動力がコム・エディションズの特徴であり強みです。

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鈴木将弘
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