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エリック・クン

PEOPLEText: Victor Moreno

あなたの写真からは沢山の企画や演出があるのですね。

わたしのイメージは企画・演出されていますが、撮影中の天気などのその特定の場所から影響を受けた偶然も多々あります。時々、撮りたいイメージのために2・3回特定の場所に戻ったこともありました。


Buttle, 2014 © Eric Cung

では、偶然の要素は写真の決定的な要素なのですね。

その通りです。見ることができないのなら、撮ることもできません。旅した各地で撮ることができなかった経験もあります。本当に、沢山ありました。例えば、この冬ブルガリアで撮影をしようとしたら、あまりの悪天候で撮ることができませんでした。そのかわり、沢山の村を訪れて、素晴らしい人々に出会えました。

解像度を増すために様々なショットを撮るのですか?

多くの場合、予期せぬ天候などのため、すぐ作業して一枚だけ撮るのが好きです。でも、最近ドイツ人アンドレアス・グルスキーの解像度をあげるためにいくつか写真を撮って大きな一枚へと合成するという技法に影響されています。会社の風景、香港のビル群、ショッピングモールなどの巨大な写真は圧巻です。また、ネガのサイズの拡大も同じ方法で始めました。


Exhibition view at Kummelholmen Art Center, 2019 © Eric Cung

死に関するつながりは何ですか?

このプロジェクトを始めたときに、父が亡くなりました。父の遺品を整理していて、写真アルバムを見つけました。ページをめくっていくうちに、若い父から年寄りへと歳を重ねていくのが見えました。写真は人の歳の移り変わりを残します。ここ10年ほどの現代のセルフィー文化では、インスタグラムから写真を引っ張ってきてフレームに入れたら、その人の変化を写真で残すことができます。しかし、ピエロのキャラクターはマスクを被っているので、歳をとっていることを見ることができないし、写真を撮ってもいつ撮られたものなのか判断できません。その写真には時間が無いのです。


Exhibition view at Kummelholmen Art Center, 2019 © Eric Cung

クメルホルメン・アート・センターでの展示を選んだのは何故ですか?

依頼されたのもありましたし、実際訪れたときに完璧だと思いました。アートセンターはストックホルムの古い火力発電所にあります。雑多な産業建築と高画質の写真の対比が実験的だし写真を引き立たせると思いました。また、多くの写真は都市の探検を含んでいるので、会場とイメージの共鳴が生ます。

これからの活動を教えてください。

イタリアの展示に招待されていて、現在新しい展示の計画を立ています。やっと写真に関するストーリーをのせた本もできあがる予定です。

Eric Cung “Lost in (m)orbital thoughts”
会期:2019年10月3日(木)〜6日(日)
時間:12:00〜20:00
会場:Kummelholmen Art Center
住所:120 Vårholmsbackarna, 127 44 Skärholmen, Stockholm
TEL:+46 (0)70 781 6529
http://kummelholmen.se

Text: Victor Moreno
Translation: Hanae Kawai

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