WE DON’T KNOW GOD: CHIM↑POM 2005-2019

THINGSText: Hikaru Nakasuji

第1章:公共圏の変質ー対立と対話


“Love is Over”, 2014, 撮影:篠山紀信 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and ANOMALY

結婚披露宴という極めてパーソナルなシチュエーションを公共圏に放つことで、“婚姻” という社会的行為と “愛” の関係性について問う。個人(二人)の感情も社会に組み込まれたもので、逆に社会も個人の感情の巨大集合体かと倒錯する感覚が起きる。社会にもの言うデモの体裁を取り、パブリックアートオブジェを目指す大胆さは他に類を見ない。


“Gold Experience”, 2012, ターポリン製バルーン, ミクストメディア, 650x800x600cm, 展示風景:「Chim↑Pom」パルコミュージアム, 東京, 2012 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and ANOMALY

渋谷の街中で、ゴミ袋の中に人が飲み込まれていく異様な光景が広がった。自らの意思でゴミ袋へ入っていく人々の群れは、資本主義の行き着く先を暗示しているようだ。無意識のうちに自らをも消費し投棄する生涯の中で、アートを感受し自己に還元する意味について考えさせられる。


“PAVILION”, 2012, ネオンサイン, 音楽, 300x200cm (x2) © Chim↑Pom Courtesy of the artist and ANOMALY

既存の物質をアートへ昇華させるのはチン↑ポムの十八番であるが、ここまでの偶然性はなかなかないのではないか。商業施設 PARCO の「C」と「P」をもってセルフポートレートとする、消費社会ならではの洒落が効いている。

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