アブソリュート・アート・コレクション「ワイルダー・サイド」展

HAPPENINGText: Victor Moreno

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David Shrigley © Spritmuseum – Absolut Art Collection

これらの作品は様々なメディアで発表することを目的としていたため、すべての作品はほぼ例外なく、1986年から2004年の間にウォッカ宣伝の広告で再び世に出された。アナログメディアの時代だったため、これらの広告は主に世界中の雑誌や新聞に印刷されることになり、グラフィック・オーバーレイが作品に施された。アートと広告の関係について書いてきた批評家や学者は多い。『「これはアートなのか、それともただの広告なのか?」。私たちはこの問いをすべての展覧会に仕掛け、来場者に自分で答えを出すように働きかけようとしています。私とミュージアムが取っている立場としては、これらの作品は芸術と広告の間の空間に存在しているのです。言うなれば、片足で双方の領域に立っているのです。何だかデイビット・シュリグリーが描きそうなおかしな絵のようですね!』

多くの機会において、ブランドは商品をアート空間に持ち込むことに成功してきた。リドリー・スコットが撮ったアップルの最初のテレビコマーシャルは、このことを示した一例としてみなすことができるかもしれない。スンドベリ氏は解明する。『アップルとアブソリュートは、アートと商業の間に再度立つものを創造するアーティストと関わり合っている2ブランドです。実は過去に遡ると、アートと商業の間にはコラボレーションが成されてきた歴史があるのです。少なくともトゥルーズ=ロートレックがバレー・ポスターを描いた日々にまでは遡れるでしょう。』

AACは1980年代と90年代を代表するコレクションであり、絵画のみならず、ビデオやマルチメディア作品、そしてパフォーマンス作品をも含む。『この多様性を反映することは、私たちが行っているすべてのプレゼンテーションにおいて不可欠です』とスンドベリ氏は説明する。

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© Spritmuseum – Absolut Art Collection

実際のところ他にも、神話創造とストーリーテリングの間の壁を曖昧にし、こうした境界を押し広げてきたスウェーデンブランドはある。例えばアクネ・ストゥディオズは、ファッション、広告制作、そして写真の分野で認知されている。両ブランドは芸術性を利益の高い仕事に結びつけることで多大な成功を収めているものの、AACがアーカイブしてきたようなものには敵わない。『私は大した違いがあるとは思いません。起業的プロジェクトでアートとアーティストに関わり、双方の創造性を称えることですから。とはいえAACとアクネの時代は異なりますし、両者の戦略もまた極めて異なります。ボトルのポートレートを依頼しつつ、完全に芸術的自由を与えるというコンセプトは、アブソリュート独自のものと言っていいでしょうね。私たちはこの数年で素晴らしい展覧会を開催することができましたが、目標は常に高いので、そのセンスが向上しているかどうかはわかりません。コントラストにより気を配りながら、新しくて興味深いテーマを探しています。毎夏に展覧会を開催することによって、AACを新しい視点から眺めることができるはずです。また、展覧会のデザインには非常に手間をかけています。ワイルダー・サイドに歩み入れば、ルイジアナの野生の地にいるような感覚に陥るでしょう』とスンドベリ氏は締めくくってくれた。

Absolut Art Collection – The Wilder Side
会期:2018年4月21日〜9月9日

時間:10:00〜19:00(月曜17:00まで、日曜12:00〜17:00)

会場:Spritmuseum

住所:Djurgårdsvägen 38-40, 115 21 Stockholm

TEL:+46 (0)8 1213 1300

キュレーター:Mia Sundberg

協力キュレーター:Kirsten Hinder
https://spritmuseum.se

Text: Victor Moreno
Translation: Yu Fukai

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