テラダ アート コンプレックス

PLACEText: Kengo Michizoe

東京・天王洲を芸術文化の発信地とするべく、アート事業に関連したコンテンツを集積した「TERRADA ART COMPLEX」(テラダ アート コンプレックス)が2016年9月にオープンした。オープンに伴い、2階はアーティストのためのアトリエスペース「TAC ART STUDIO」、3階には「児玉画廊 | 天王洲」、「URANO」、「山本現代」、「ユカ・ツルノ・ギャラリー」の4つのギャラリーが入居し、5階には2017年3月に「SCAI PARK」、「KOSAKU KANECHIKA」の2つの新ギャラリーが入居した。

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© Warehouse TERRADA

テラダ アート コンプレックスを運営する「寺田倉庫」は1950年に創業、東京臨海部のウォーターフロントである天王洲アイルに本社を置き、基幹事業の保存保管事業で培ったノウハウを活かし、倉庫会社の枠を超えたユニークな発想の新規事業を数多く展開してきた。近年は、天王洲の倉庫街からの文化発信に注力しており、本社内にギャラリーやイベントホール、茶室などを開設し、「Asian Art Award supported by Warehouse TERRADA」の開催や海外のアートイベントの招致、「T-ART HALL」や、「寺田倉庫G1ビル」での展覧会の開催、建築模型を保存保管しながら展示する、日本唯一のミュージアム「建築倉庫」など天王洲地区の活性化に注力している。

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© Kodama Gallery

1998年の開廊以来、大阪、京都、東京と拠点を移しながら関西アートシーンをいち早く国内外へと紹介してきた「児玉画廊」。若手の作家や見過ごされてきた才能を積極的にピックアップしマーケットに送り出していくという理念のもと、企画展、作家個展を中心に展覧会を運営している。「児玉画廊|天王洲」では、5メートル近い天井高のボリューム感あるスペースによって、それまでは2015年にクローズした京都のスペースで展開してきた実験的な展覧会や映像/インスタレーション主体の作家を積極的に紹介することが可能となった。

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© URANO

同時代性を色濃く反映、次世代を牽引するような国内外のアーティストに着目し、展覧会やプロジェクトなどを企画しているギャラリー「URANO」。港区白金のギャラリー「ARATANIURANO」が移転に伴い「URANO」と名称変更しオープンした。2017年にイタリアで開催される第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館出品作家に、ギャラリー所属作家の岩崎貴宏が選出されている。

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