でんすけ28号

PEOPLEText: Taketo Yanagihara


BUGGY MAP”, 2014 © でんすけ28号 on Vimeo.

「BUGGY MAP」(バギー・マップ)から色合いなどに変化が生じています。また「BUGGY MAP Exhibition Ver.」では、スージー甘金氏が『パンイチ男のやばい動きに目が釘づけになった』とも評していますが、一貫して変な動きの男の人が出てくるのは何故なのでしょうか?

「変な動き」はビデオゲームをプレイしている時に目にする「バグ」によって発生する奇妙奇天烈な現象をモチーフに作っています。子供の頃に周りの友達と比べてゲームを与えてもらった時期が割と遅くて小さい頃から憧れが強く、初めてビデオゲームを祖母に買い与えてもらってからどんどんハマっていって触れる機会が多くなったのですが、そういった影響もあってなのか作品を作る上でも自然とビデオゲームを意識したものを作るようになっていました。

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“BUGGY MAP”, 2014 © でんすけ28号

「バグ」はビデオゲームを始めとするデジタルな仮想空間をプログラムによって形成された世界とたらしめる大きな特徴の一つですし、ゲームを題材にした作品の世界を信じ得るものにするための大きな役割を果たしていると考えています。「BUGGY MAP」は初めて「バグ」をモチーフに取り入れた作品だったので、そこから色合いなどを試行錯誤しながら現在の表現に至りました。

作品では不規則な動きが特徴的ですね。ジェネレーティブ系の映像制作からの発展なのでしょうか?

おそらく不規則な動きというのは主に前の質問で答えた「バグ」をモチーフにした動きのことだと思うのですが、この動きは作為的に作る動きなので、ジェネレーティブに生成されているというわけではありません。「バグ」を作為的に作るというのも変な話ですが。

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BUGGY MAP -Exhibition Ver.-”, 2015 © でんすけ28号, Monitor ×7, 3D printing doll

先日まで開催されていたギャラリー tでの個展「BONUS STAGE」(ボーナス・ステージ)のテーマを教えて下さい。

以前の作品「Controller of Controller」(コントローラ・オブ・コントローラ)では演出の一部としてストーリーに作用していた「バグ」ですが、今回はより「バグ」に焦点を当てた作品にしようと考え、『「バグ」を展示する』というテーマで制作を試みました。

反響はいかがでしたか?

初めての個展だったのですが、多くの方々にお越しいただいて嬉しかったです。展示した作品を通じて意識の奥にある感覚を多くの方と共有できたような気がしました。逆に作品を見て首をかしげるような仕草をする方もいたので、まだまだ改善点はありそうです。それと、小さい子供たちが作品を見てゲラゲラ笑っているのが印象的でした。

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