ミナ・パリッカ

PEOPLEText: Victor Moreno

20年ほど前から、ヘルシンキは創造的で素晴らしい時間を過ごしてきた。アルヴァ・アールトの故郷はただ家具デザインとITだけでなく、アート、音楽、ファッションの領域においても力をつけてきている。世界中がフィンランドの首都が、全欧州人だけでなく他大陸の国々に向けて、どのようなものを提供していくのかを見つめてきた。フィンランドの教育システムは世界的に見て最先端だということは知られている。それゆえによく教育された世代の人々がそれを声高に主張していて、私たちにこのバルト海の岸辺の美しい首都について考えさせてくれるのだ。たとえば、ヘルシンキ・デザイン・ウィークはプロダクト、グラフィック、ファッション、そして家具デザインにとって重要な場として、これまで以上に国際的に知られるようになりつつある。さらに、アールト大学は工業デザインの分野で最も手厚いといえるプログラムの一つを提供していて、しかもそれを有名アパレルブランドの多くが、若き才能を見つけ出すために注目している。これまで、駆け出しのファッションデザイナーは成果を上げるために10年以上懸命に働き経験を積んできていた。今のように可能性を見つけられる場所ではなかったヘルシンキを飛び出し、海外へファッションを学びに行ったシューズデザイナーのミナ・パリッカはおそらくそのケースにあてはまるだろう。しかし卒業後は、自身のシューズ・ブランドの拠点をヘルシンキに置くという英断をする。今日では世界的なブランドとなったミナ・パリッカ・ブランド。それは、彼女が併せ持つかわいらしさとたくましさ、カラフルで大胆なアイディア、そして彼女の作品を特徴づける革新者的スピリッツ。テイラー・スウィフト、TK・ワンダーやレディー・ガガといった多くのセレブが彼女のデザインを身につけてきた。

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Minna Parikka, 2014, Photo: Kristiina Mannikko

ファッションデザイナーとしてはどのようなスタートを切ったのでしょうか?

私は今もティーンエイジャーの頃の夢を生きています。姉が、私が15歳の時に女性誌に「フィスター」についての記事を投稿したんです。その時に職業として一日中靴のことを考えられる人がいるって気づいて、稲妻が落ちたようでした。

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Minna Parikka S/S 2016 Collection, “Wise Monkeys”

イギリスで学びを終えたのち海外で働く経験を積み始めたことについて少し教えて下さい。

19歳の時にフットウェアのデザインを学ぶためにイギリスに渡りました。私のいた国では同じ教育を受けられないことは明らかでしたし、もっと大事なことはたとえ学生のうちでも、ビジネスはスタートからまっすぐ国際的な視点を持っていなければならないって気付いたから。ロンドンのあらゆるデザイナーの店に突撃して、小売とファッションで何が起きているのか知ることができたのが一番いい勉強でした。

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Minna Parikka S/S 2016 Collection, “Daffy3”

あなたが以前在籍していた「TaiK」(ヘルシンキ芸術デザイン大学)は現在アールト大学に統合されていますね。トーマス・ライティネンアールト大学ファッションデザインプログラムを引き継いでからというもの、ファッション界から国際的な注目を集め、これからヨーロッパの最も重要なファッションプログラムのひとつになっていくと見られています。これについて意見を聞かせてください。

トーマスと彼の厳しいキュレーションは、ヘルシンキがファッション界での立ち位置を得るために大きく貢献したと思います。たくさんの才能がヨーロッパのビッグネームであるアパレルブランドに雇われる形でこちらへ流入してきていることは素晴らしいですね。残念なのは、自身のブランドをここで立ち上げている人が多くはないこと。ヘルシンキのような僻地でゼロから立ち上げるのは茨の道です。成功するためには商業的なことにも理解が必要ですね。

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Minna Parikka, “Bunny” for Baby, Silver

ご自身のブランドは国際的に成長していますね。

現在25か国で取り扱いがあり、ヨーロッパとアジアがメインマーケットです。比較的すぐにヒットしたのは、ウサギの耳をつけたスタイルを創り出せたことでしょうか。ロンドンではセルフリッジス、ハロッズ、リバティそしてハーヴェイ・ニコルズのような大きいデパートには、みんな店を持っています。実はハロッズにポップアップストアを出しており、4月にキッズラインも始めているんです。東京だと例えば伊勢丹にあります。

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