フリーズ・ロンドン 2015

HAPPENINGText: Yuko Komiyama-Folan

Eva Kotatkova Collection of Suppressed Voices
エヴァ・コタコヴァのパフォーマンス「抑圧された声たちのコレクション」 メイヤー・リーガー, Frieze London 2015, Photo: Linda Nylind, Courtesy of Linda Nylind/Frieze

もう一つの注目作はメイヤー・リーガーで行われたチェコ人アーティスト、エヴァ・コタコヴァによるパフォーマンス、「抑圧された声たちのコレクション」(2015年)である。タイトルが全てを語っているが、無声のダンサーが鳥かごをつけて壊れた花瓶の間をくねり歩いていく。それはまるでイプセンの「人形の家」のように静かに心を惹きつける。

Louis Bourgeois at Hauser and Wirth
ハウザー・アンド・ワースでのインスタレーション, Frieze London 2015, Photo: Linda Nylind, Courtesy of Linda Nylind/Frieze

27か国164ギャラリーが大きなテントの下に展示を行い、各ギャラリーとも一推しの最強作品を紹介した。デイヴィッド・ズワィナーは草間彌生による巨大できらびやかでカラフルな「かぼちゃ」を、ハウザーアンドワースは巧みな演出で全ての小さな彫刻作品:フィリダ・バーロウ、ルイス・ブルジョア、マーティン・クリード、スボード・グプタ、メリー・ヘイルマン、リチャード・ジャクソン、ジョージェ・オズボルト、松谷武判一つ一つに台座をつけた。最も効果的で評判の高い展示の一つだった。

Felix the Cat by Mark Leckey
マーク・レッキー「猫のフェリックス」ダニエル・バックホルツ, Frieze London 2015, Photo: Linda Nylind, courtesy of Linda Nylind/Frieze

また、見逃せない一つに、ダニエル・バックホルツの、マーク・レッキーによる、怪物のような膨張式の「猫のフェリックス」もあった。その横では、絵画が整然と並んでおり、カール・フリードマンはイヴァン・シールによる絶妙な作品を展示していた。彫刻とパステルカラーがトレンドのようで、空間全体を優しい雰囲気に仕立てていた。

47カナルを含む、若手、新進気鋭のアートにフォーカスするセクションもあった。シモン・プレストンでは、前途有望なエイミー・シーゲルのインスタレーションを紹介。カスティーリョ/ コーラルはアーティストが本当に考えていることを証明するように、綺麗に貼り付けられた本を展示。そしてアメリカン・レイチェル・ローズ(フリーズ・アーティスト・アワード2015の優勝者)は音と光のインスタレーションで母なる自然の外側から内側へとつながる小さな隠れ家「ガイア理論(我々は宇宙とつながる一つである)」の作品を紹介。人々の潜在意識に強く働きかける作品だった。

面白い展示の一つに、男子生徒達と女子生徒達が座っている部屋があった。その部屋に人が入ると、生徒達は神、人生、将来など重たい話題で会話をすることになっている。アサド・ラザによる作品だ。来場者に参加させるパフォーマンスではティノ・セーガルが有名だが、アサドの作品は熟達しているようだった。

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