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ホイットニー美術館

PLACEText: Yuji Shinfuku

再開発が進む今注目のエリアに新たに移転する事になったホイットニー美術館。アメリカのアートの歴史を内包する美術館の、ニューヨークの街と共に変わりゆく現在の姿を訪ねた。

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The new building in the evening, October 2014, Photo: Timothy Schenck

ホイットニー美術館が新たな拠点に選んだハドソン川に面したハイラインは、もともと高架貨物線の跡地を再利用し、2009年に空中緑道としてオープンした場所である。現在はおしゃれなブティックやクラブなどが増えているミートパッキングエリアから、ギャラリーのひしめくチェルシー地区を抜けて1.6キロ続くこの公園は、多くの人が訪れる市民の憩いの場として機能している。

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The High Line, Photo: Timothy Schenck

現在、建築中の9階建てとなる館内には2フロアの常設展示階を含む合計約4,600平米のギャラリーが設けられ、21,000点に及ぶパーマネント・コレクションも展示されることとなる。約1,670平米に及ぶ企画展示スペースはニューヨークでも最大級であり、屋外にも約1,200平米の展示スペースが設けられる予定だ。

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Sketch by Renzo Piano

建築設計はイタリア出身の世界的建築家、レンゾ・ピアノ。「都市は徐々に自然の状態に回帰する」というアメリカの現代美術家ロバート・スミッソンの思想を反映し、周囲の建築物や空間に押し出され、形作られたかのようなタワーを設計。単なる建造物ではなく、周りの環境、コミュニティーと密接な繋がりを持った美術館の、都市と自然の関係における哲学を垣間見る事ができる。美術館としては勿論、ニューヨークにある数多くの著名な歴史的な建物と同様に建造物としても注目を浴びることになるであろう。

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