フォンダシオン・ルイ・ヴィトン

PLACEText: Wakana Kawahito

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Photo: Wakana Kawahito

例えば、「洞窟」と呼ばれる1階の外廊下にある、オラファー・エリアソンの「インサイド・ザ・ホライズン」は、ファンダシオン・ルイ・ヴィトンを代表する作品といってもいいかもしれない。照明と鏡、水の反射を上手く利用したこの作品は、光の美しさを再認識させ、見る人の記憶に残る。

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Photo: Wakana Kawahito

綿密で繊細な表現は、他の作品にも共通している。サラ・モリスの「ストレンジ・マジック」は、まるで宝石のようなパリの街並みや素材のディティールに、ドキュメンタリータッチの映像を交えながら、美術館が出来るまでの工程を捉えており、設計・建設のプロセスそのものをアートにまで昇華させた。

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Tarek Atoui “From Architecture” (performance) © Fondation Louis Vuitton Fe lix Cornu

フォンダシオン・ルイ・ヴィトンは、単なる美術館に留まらない。オーディトリアムを持ち、定期的に音楽イベントを開催するコンサートホールでもあるのだ。それゆえ、音やダンス、パフォーマンスが絡む作品の充実度は、他の美術館とは一線を画す。

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Oliver Beer “Composition for a new museum” © Oliver Beer © Fondation Louis Vuitton Florence Joubert Ⅱ

現代アートは、作品のミディアムが多様化し、コンセプチュアルであったり、パフォーマンス性の高いものも多い。アーティストの選定やプログラムの内容からも、そのことをしっかりと理解した上でこの場所が作られたことがわかる。

一方で、ファッション・ラグジュアリー・ブランドの一企業が、大資本を元に美術館を作ることに対して、公共性への疑問からの批判もあるようだ。その是非も含めて美術のあり方を考えるためにも、一度見に行って欲しい。

フォンダシオン・ルイ・ヴィトン
住所:8, Avenue du Mahatma Gandhi, 75116 Paris
開館時間:12:00~19:00(金曜日は23:00まで、土・日曜日は12:00〜20:00)
*学校休暇期間中は毎日10:00~20:00、金曜日は23:00まで
休館:火曜日(学校休暇期間以外)、12月25日、1月1日
入場料:14€、26歳以下10€、18歳以下5€、3歳以下無料
TEL:+33 (0)1 4069 9600
http://www.fondationlouisvuitton.fr

Text: Wakana Kawahito

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