ソナー 2014

HAPPENINGText: Julio Cesar Palacio

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初日がソナーコンプレックスの抽象的な音楽で幕を閉じたとすれば、2日目はもう一人のオーストラリア人によるやはりハイクオリティのパフォーマンスで始まった。オーレン・アンバーチはソナーとポーランドのフェスティバル アンサウンドから生まれた特別作品「ノッツ」を披露した。エイヴィン・カンとジョー・タリアのドラムが率いるクラコヴィア・シンフォニエッタの20人のミュージシャンによる作曲は素晴らしく、特別感あふれていた。

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このショーが終わると、ジェームズ・マーフィートゥーメニーディジェイによる「デスパシオ」が特別出演し、アメリカの「マッキントッシュ」社のサウンドシステムを使用したビッグジャズが始まった。このユニークなステージでディスコを楽しんだのは、フェスティバルの参加者総数を考えるとほんの一握り、たった1200人。マーフィーとトゥーメニーディジェイのクラブは7つのサウンドシステムタワー(3mtsのハイテク)と、ディスコボールや惑星が天井を飾るスペースで、ディスコミュージックと心地よい振動を毎日約6時間も展開していた。まるでソナーという国の中にある独立共和国のような素敵な場所だった。

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コンプレックスに戻ると、レバノンのタレク・アトウイのライブパフォーマンスが始まっていた。彼が作った楽器はオーガニックでアブストラクトな音のパレットのようで非常に面白い。アートや音の実験的音楽はシンプルだが雄弁だ。

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このとき、ソナービレッジではパーティーが始まり、ボノボの出演がその勢いを増していた。素晴らしい音階を持つボーカル達のビッグバンド。ニンジャチューンのバンドはシモン・グリーン、そして才能あるミュージシャン達のグループの絶妙な音色を醸し出すシンガーとともに炸裂した。

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アメリカ人ダニエル・ロパティンと彼のオネオトリックス・ポイント・ネバーのプロジェクトを見に、コンプレックスまで戻った。素晴らしいビジュアルに身を包んだアーティストはシューリアルなスペースにバロックミックスのセンセーションを起こし、多面的な音とその脈動が退廃的未来主義とのパーフェクトなコンビネーションを醸し出していた。
ロバティンはハイパーモダニズムと古代美学の狭間にいるような特別な存在だ。インターネットカルチャーと音を実験させその魅力を光放っている。

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夜もふけてきたがソナーの醍醐味はパーティーにあり。人々は体を揺らして踊り続ける。レッドブル・ミュージックアカデミーによるソナー夜の部ほど楽しいパフォーマンスはない。ブラカ・ソム・システマのけばけばしいクドウロ、クンビア、電気レガトンのミックス。この4人組こそ、人々が探し求めていたパーティー・スターだ。ビートにあわせ汗をかきながら踊り、パーティータイムのスタート!

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ノルウェーのデュオ、ロイスコップとスウェーデンのスターロビンという強烈な2組のアーティストによるライブがソナークラブとして大聖堂で始まった。二人のミックスは殺人的。ロビンはとてもエネルギッシュで今にも爆発しそうだし、その動きはセクシャルとも言えるくらいだ。エレクトロニックポップを存分に楽しむべくソナーナイトを皆が期待していた。

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一つ大きな驚きだったのは、フランス人アーティスト、ウッドキッドのパフォーマンスニ対する人々の反応だ。アーティストのクオリティはもちろんすごいのだが、軍服姿の迫力のビジュアルで演奏するドラムとパーカッションはドラマチックで脳裏に焼き付くものだった。メランコリックな瞬間、暗い空間、そして軍隊のドラムビートが一つになる興奮のとき。ワオ!

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