アートフェア札幌 2013

HAPPENINGText: Ayumi Yakura

1412号室 AI KOWADA GALLERY(東京・上海) 写真:小牧寿里
1412号室 AI KOWADA GALLERY(東京・上海)

AI KOWADA GALLERY(東京・上海)は、若手アーティストであるカトーフレンドの、柔らかで透きとおった色彩で、動植物を活きいきと描いたグラフィカルな絵画が多数並び、カラフルで愛らしい雰囲気が好ましかった。窓際の衣紋掛けには、同じく若手の関水美穂による型染めのグラフィカルな着物が存在感を放っていた。

1403号室 hpgrp GALLERY TOKYO(東京・ニューヨーク) 写真:小牧寿里
1403号室 hpgrp GALLERY TOKYO(東京・ニューヨーク)

hpgrp GALLERY TOKYO(東京・ニューヨーク)の、川久保ジョイが撮影した鳥居には、静謐さと普遍性を感じた。写真とは風景を創造することができるものなのだろうか。一方で、高木耕一郎D[diː]の絵画に見たのは、東京の若い世代の身近なファッションカルチャーに浸透しているアート水準の高さだ。

1408号室 EINSTEIN STUDIO(東京) 写真:小牧寿里
1408号室 EINSTEIN STUDIO(東京)

EINSTEIN STUDIO(東京)は、「日本の若手写真家を世界へ」をスローガンに、全く新しい形のフォトコンペティションなどを実施している団体だ。「写真をコレクションすることをより身近に楽しんで欲しい」との思いで、100名もの写真家の作品を1枚3,000円で販売する「WONDER BOX」が人気を集めた。レコードのような陳列による「お気に入りを探す楽しみ」が自然な流れで「写真を買う楽しみ」として受け入れられたのだろう。世界へ向けた新たなアートの販売方法が、札幌で好スタートを切ったようだ。

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