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堂島リバービエンナーレ 2013

HAPPENINGText: Chiaki Ogura

「有形と無形という形が変容する水」

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八木良太「Vinyl」

水は基本的に定まった形がない。丸形に入れば丸になり、熱をおびれば蒸気となる。温度が低いと氷にもなる。様々に変容する水を使った作品が今回も多数見かけられた。八木良太は、音それ自体を体験することを目的とする芸術形態サウンドアート作品で知られる。氷のレコードがレコードプレーヤー上で廻る「ビニール」は、音を奏でながら、有形が無形になる。1日4回限定なので、ぜひ見て聴いてほしい作品だ。

「家族コミュニティをつなぐ水」

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チームラボ「憑依する滝」

水には国境や境界という要素もあるが、逆に個人や家族、コミュニティ交流のための役割も果たしている。空から落ちてきた水滴が滝や渓流となり、大河となる。人間は船を作り、大河を越えてよりコミュニケーションを広げた。水は粒子の総合体だと捉え、“滝”に注目したチームラボの作品「憑依する滝」。チームラボは2001年にプログラマーや編集者など数名で結成された集団である。縦幅10メートルもある巨大なデジタル作品は、会場を一望できる2階からでも見ることができ、この展覧会のメインとも言えよう。

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リー・ミンウェイ「動く花園」

最後に、キュレーターのルディ氏からひとつだけお願いがあった。「会場を出る前にもう一度入口の作品に立ち止まってほしい」。

入口をはいると目に飛び込んでくる花たちは、リー・ミンウェイの作品「動く花園」だ。15メートル並ぶ新鮮な切り花は持って帰ることができる。そのための条件が2つある。“まっすぐ帰らないこと” 、そして “寄り道の途中に出会った知らない人にその花を渡すこと” だ。作品の一部が会場を飛び出し、さらに他者と連携することに意味があるのだ。一滴の水が過程を経て海になるように、堂島リバービエンナーレから飛び出したアート作品が、あちこちで花咲くことを願っている。

堂島リバービエンナーレ 2013 – リトル・ウォーター
会期:2013年7月20日〜 8月18日
時間:11:00〜19:00(入館18:30まで)
会場:堂島リバーフォーラム
住所:大阪市福島区福島1-1-17
入場料:一般1,000円、高校・大学700円、小学・中学生500円
TEL:06-6341-0115
http://www.dojimariver.com

Text: Chiaki Ogura
Photos: Chiaki Ogura

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