クレイグ・グリーン

PEOPLEText: Michael Sullivan

デザイナー・オブ・ザ・イヤーにノミネートされたイギリスの若き才能

© Craig Green
© Craig Green

ここ数年、近年のセントラル・セント・マーチンズ大学の卒業生が驚くべきデザインでファッション界にその名を轟かせている。先月、ごくシンプルでラフにカットされた服に木の断片から作られたかぶり物をした姿のモデルたちの行進とともに、彼のコレクションが発表された。自身の創造力を解き放つ機会を得て、クレイグ・グリーンは今日のイギリスの大学卒業生の才能を披露した。彼はロレアル・プロフェッショナル・クリエイティブ・アワードの受賞者であり、また2012年デザイン・ミュージアムズ・デザイナー・オブ・ザ・イヤーにノミネートされている。彼の2012年と2013年今冬のコレクションは他のファッションデザイナーと並んでファッションジャーナリストたちの関心の的となっており、またここ3年間にはトップマンやバリーを含む各ブランドから依頼を受けてのコラボレーションも実現している。2012年ロンドン五輪に際してはアディダスとともにディビッド・ベッカムの靴をデザインした。

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MA Collections 2012

ここ12ヶ月で3つのコレクションを制作されましたが、どのように準備しましたか?これらのコレクションを通して学んだことはありますか?

昨年にセントラル・セント・マーチンズ大学を卒業してから、とてもたくさんの出来事がありました。仕事を通して学んだことや発見したことの量は膨大であり、ただこれからも成長し続けることを望むのみです。

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Head Pieces, Christopher Shannon SS12

これまでに様々なブランドとコラボレーションされていますが、その上でデザインにおける最も重要なことは何だと思いますか?

確立されたブランドとのコラボレーションが大好きです。強い独自性を持ったブランドと並んで自分の制作したスタイルを提供できる機会というのは、私にとって挑戦であり非常に刺激的です。他者との仕事からは多くを学べるし、特に優れたブランドとの協同は極めて幸運といえます。もっとコラボレーションの依頼が増えることを願っています。

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David Beckham Shoe. Adidas All-in. London 2012

昨年手がけられたディビッド・ベッカムのスニーカーの制作の際、このユニークなアイテムを作るにあたってあなたにインスピレーションを与えたものはありますか?

この作品のアイディアは、ディベッド・ベッカムに縁の深い東ロンドンの過去と現在を象徴するデザインでした。それは昔の東ロンドンを象徴するかのようなベッカムがかつて使用したモデル「プレデター・フットボール・ブーツ」をもとに、紙やすりや金属製のひもなどといった工業的な材料を多く使い、外側にはラバー使用することでオリンピックシューズの近代的な印象と並べました。

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AW13 London Collections Men

今年には木の断片からできたハットウェアと簡素な衣服を含んだコレクションで一大センセーションを巻き起こしましたが、これを通して伝えたかったメッセージとはどのようなものですか?どういった着想から、木という変わった素材をファッションデザインに取り入れようとしたのですか?

男らしさのようなものを想起させるアイディアが好きなので、制作をするときはいつも木などのような D.I.Y精神(Do It Yourself:自分で作る)を持った材料を用いることが多く、新奇で、人々を考えさせたり、反応を促すような強烈なビジュアルを意識しています。常にリスクを伴いますが、それなしには、何も変わらず、何も進まないので、とても重要なことだと思っています。こういった要素を全て併せ持ち、なおかつ手に取りやすく身につけやすい魅力ある服が私の目指しているデザインです。

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The Watermill Center, Summer Program 2012. Invited by Robert Wilson for Recalculate Dance Piece with Atopos CVC + Marianna Kavallierat

最近取り組んでいるプロジェクトは何ですか?

先日、2013年2月から開催された「モンスターズ・イン・ファッション」のエキシビジョンでアトポスCVCとパリのゲテ・リリックとコラボレーションプロジェクトを終えました。私はそのビジュアル・アイデンティティの制作を任され、またその展覧会には私のBAやMA,AW13コレクションの作品も含まれていました。

どこでデザインへのインスピレーションを得るのですか?

インスピレーションを得るのに特別な場所はありませんが、創作意欲を掻き立てるためアートや彫刻、パフォーマンス、映画を観ることにも多くの時間をかけています。

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1st Prize – New Era XC Competition 2010

今年のあなたのデザインについてもう少し伺ってもいいですか?

過去の3つのコレクションで模索したテーマを反映し、光や闇、影にまつわるアイディアの連続を表現しています。今回はこれら文字通りの解釈とともに、作品が纏っているカオス的な感覚と、私が作品にいつも反映している宗教的な感覚も同時に表現しました。

衣服をデザインするときに最も気をつけていることを教えてください。

いつもコレクションに対して強くビジュアルイメージを持つことから始めます。またそこから生まれる構造やシルエットもとても重要です。

普段どのような服を着ているのですか?

普段着ているものは、すぐに化学物質や材料などのペイントでぼろぼろになってしまうので、いつも黒くて安く、すぐだめになってしまうような服を着るようにしています。

Text: Michael Sullivan
Translation: Ayami Ueda

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