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上海ローズ

PLACEText: Hiromi Nomoto

特にここ上海は“魔都”と言われますが、そういった部分がよくでていると思います。

蜷川:そうですね。私が上海を好きなのは、ちょっと怪しい魅力のあるところです。個人的にも上海によく来ていたのですが、上海でお店をつくるなら、というイメージが自分の中にすでにあったのだと思います。

大谷:上海には、新しいものと古いもの、西洋とドメスティックなものが混在していて、僕は上海に来るといつも、夢の中にいるような平衡感覚がおかしくなったように感じます。そんな不思議な感覚と“元気”を表現したいと思いました。

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2階へと続く階段は燃えるような赤いバラで埋め尽くされている。

緞帳や壁紙、テーブルセットや調度品など選んだものの中で、蜷川さん自身が最も気に入っているものは何ですか?

蜷川:緞帳です。社長とお茶を飲みながら話していたときに、両側から金魚がキスしている緞帳があったら可愛いよね、と盛り上がり決まりました。実際の仕上がりもとても素敵で、この店のアイコンになったと思います。

ここでしかないようなオリジナルメニューなど開発されていますか?蜷川さんは料理については監修していますか?

蜷川:料理に関しては関わっていません。でもカップ&ソーサーや、ポット、コースター、働いている方のチャイナドレスもデザインをしました。

大谷:料理は中華とヨーロッパの料理のフュージョンですが、料理よりもリモコンで動くクレーンなどの空間演出や、ステージパフォーマンスが特別なものになっていると思います。

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© 2012 LD&K inc. Shanghai

蜷川さんは、今後もこのようなビジネスの依頼が来ると思います。そのときにどのようなものを受け、どのようなものを断るのでしょうか?

蜷川:写真に関しては、どんなに難しくて力が発揮できなさそうな仕事でも、どんな仕事でもやろうと決めています。それ以外の新しいチャレンジをするときは、自分の力が発揮できる仕事をしたいと思っています。自分の人生を賭けられると思える仕事は全身全霊をかけてやりたいなと思いますし、私だからできると思える、色々なことに挑戦したいです。

今後上海ローズに関するビジョンはありますか?実現したいことなどありますか?

蜷川:以前から日本人と中国人、色々なアジア圏の方たちが出る映画を上海で撮りたいという大きな夢があったのですが、上海ローズをロケ地に、ここで何かが起こる話がつくれたらいいなと思っています。まだストーリーは考えていないのですが、大恋愛が起きてもいいし、ここがスパイの基地でもいいし、この場所は何でもできる場所だと思っています。

今後やってみたいことや、挑戦してみたいことなどありますか?

大谷:パフォーマー、バーレスクのプロデュースをしてみたいです。ここに限らず、もう少し小さいところでもいいので、人を育てるようなことができればと思っています。
また、東京では、渋谷の真ん中でお客さんが本物の御輿(みこし)を担げるバーをやろうと思っています。

Shanghai Rose | Bar & Cafè on the Bund
営業時間:9:00〜翌朝3:00
住所:中国上海市黄浦区南蘇州路76号
電話:+86 21 6052 7171
https://shanghairose.com

Text: Hiromi Nomoto
Photos: © 2012 LD&K inc. Shanghai

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