NIKE 公式オンラインストア

リール 3000

HAPPENINGText: Valérie Douniaux

2012年10月の始めからリールとその周辺エリアでは、文化イベント「リール 3000」が文化的で芸術的な盛り上がりをみせている。

世界最大の古物市が開かれることで有名なフランスの都市リールは、2004年にヨーロッパの文化都市として選出された都市でもある。商業施設(工場や地ビール醸造所)や軍事砦、公共施設、医療施設(例えばトゥールコワンという街にあるアーヴル病院)として当時使用されていた建物を文化センターとして改装し、コンサートや様々なイベント、展覧会、ワークショップなど贅沢なプログラムを開催しており、それが2004年からずっと続いているのだ。

maxime%20dufour%2C%20Lille%203000%2C%20maison%2C%20Jean-Fran%C3%A7ois%20Fourtou.JPG
maison Jean-François Fourtou. Photo: Lille3000

「リール 3000」は「リール 2004」をきっかけに生まれたプロジェクトで、動きのある勢いを保ちながらヨーロッパにおける都市の持つ卓越した文化的な役割を再認識してもらうことを目的としている。未来への入り口というイメージの中で「リール 3000」は明日の世界における優雅さと複雑さを探求しようとしているのだ。

「リール 3000」はビエンナーレ(2年に1度の芸術祭)でなければフェスティバルでもないのだが、世界中から集められた現代アートを中心街で大勢の人に共有してもらいながら、様々な文化を発掘する場となっている。

maxime%20dufour%2C%20Lille%203000%2C%20rue%20Faidherbe.jpg
rue Faidherbe. Photo: Courtesy of Lille 3000

それゆえ「リール 3000」では、人気の企画を継続しながらもバラエティに富んだ、かつ最良の芸術的・文化的なプログラムが組まれている。一番最初の2006年秋には「Bombaysers」というタイトルの元、インドの太陽とエネルギーがリールに持ち込まれ、その後2008年には東ヨーロッパの国々がゲストとして招聘されている。

さらにこれら2つの学際的なイベントの合間に、「リール 3000」は目を見張るような展覧会を数々催してきたのだが、ヨーロッパで最も重要とされる2大美術コレクション(フランソワ・ピノーとチャールズ・サーチ)の展覧会はその最たるものであろう。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE