アーク・ノヴァ 東日本への贈りもの

HAPPENINGText: Yuko Miyakoshi

ホールのシェル・デザイン担当のアニッシュ・カプーアは、インドで生まれ渡英の後、彫刻、建築、パフォーマンスを融合させた斬新なアートを次々に発表し、1991年にはターナー賞を受賞。現在は2012年のロンドンオリンピックのための記念塔「オービット」を手掛けている。

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ARK NOVA イメージ画像 © ARK NOVA 2011

ホールのイメージ画像は今年の5月にパリのグラン・パレ内に作られたカプーアの作品「Leviathan」を思い起こさせる。完成したホールそのものがアートになりそうなことは、想像にかたくない。さらにその中で生演奏を聴くということは、素晴らしい体験をもたらしてくれるのではないだろうか。

音響デザインは永田音響設計の豊田泰久が担当し、舞台コンサルタントにはシアター・プロジェクト英国事務所のデヴィッド・ステープルズ取締役会長が関わる。

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「Leviathan」33.6×99.89×72.23m(Grand Palais 2011) © Anish Kapoor

震災直後は幾つものイベントが中止され、外来アーティストの公演キャンセルが相次いだ。さらに原発の事故評価がレベル7と発表されて以降は、外国の方はもう誰も来ないのでは、と思われた。しかし、世界各地でチャリティコンサートが開かれ、アーティストの中には音楽の力を届けたいという想いで、周囲の反対を押し切って訪日した方々もいた。

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