ヴォルサロンゲン 2010

HAPPENINGText: Sara Överengen

毎年ストックホルムに春の訪れを知らせてくれるイベント「ヴォルサロンゲン」。

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Affischbild, Vårsalongen 2010 / Grafisk formgivning: Ritator / Effektmask: Love Larson

既に膝の高さまで雪が積もっているストックホルムだが、そんな中でも春の訪れを予感させてくれるのがリリエバルク美術館で開催される「ヴォルサロンゲン」だ。
「春のサロン」という意味のヴォルサロンゲンは1921年より毎年行われ、通常1月末から3月末まで開催されている。また、リリエバルク美術館自体はストックホルム市の所有である。

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SIMON ANDREWS, Lerum, f.1968 / Nameless & Forgotten / Olja på duk

2010年度は131人のアーティスト達による245点の作品が展示されている。参加者の年齢も19歳から77歳までと幅広く、女性が71人、男性は60人。作品は匿名で応募されるため、参加者の年齢や性別関係なく作品そのもので審査される。応募は世界中から可能だが、18歳以上でなおかつスウェーデン国内に住居を構える者でなければならない。

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CARL JOHAN DAMM, Karlstad, f. 1952 / Berlin Alexanderplatz – Watchtower / Akryl på duk

技法やジャンルは関係なく、絵画や写真、彫刻など様々な作品が美術館の中に競い合い並んでいる。明確なテーマなどもなく、様々な作品が混在することでユニークな展覧会を毎年展開しているのだ。それらは技術の高さや応募者の年齢、作品の美しさなどに関係なく一様に観覧者の目に触れることになる。

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FRIDA HÅLLANDER, Hägersten, f.1981 / Eggsandwiches in a Big Pack / Lergods

審査員は各々、美術界で活躍する人物たちである。『まだ無名のアーティストにとって、ヴォルサロンゲンはとても重要です。大勢の人々が作品を見に訪れ、作品も非常に売れ行きが良いのです』と語るのはリリエバルク美術館長であるモルテン・キャステンフォッシュ。

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DAN LESTANDER, Luleå, f.1959 / Dreams and wishes / DVD, 4 min

展示された作品はアーティスト自らが決めた値段で購入する事ができる。例えば、安いものではラーズ・ヘデリンによる歌う怪獣のイラストが描かれたDVDの65ユーロから、高いものだとアンナ・カラトシュニク・ヤルパシクの1×1mの金の像は2万ユーロにもなる。それ以外にも、審査員賞に選ばれた者には審査員の所有する画廊での個展が約束される。正に、若手のアーティストにとっては大きな足掛かりとなるのである。

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CHARLOTTE SACHS, Stocksund, f.1939 / Objekt 101*impetigo / Olja på duk

確かにヴォルサロンゲンに対しては賛否両論いろいろな意見があるが、それは作品がひたすら真っ直ぐで、独創的で、心の赴くままに造られたものだからである。芸術に対して何が正しいかとか正しくないとか、そんな議論は一先ず止めて、ただ単純に楽しんで鑑賞してみては如何だろうか。

Vårsalongen 2010
会期:2010年1月29日〜3月28日
時間:11:00〜17:00(火・木 〜20:00、月曜休館)
入場料:80/60 SEK
会場:Liljevalchs Konsthall
住所:Djurgårdsvägen 60, 115 21 Stockholm
TEL: +46 (0)8 508 31 341
info@liljevalchs.stockholm.se
http://www.liljevalchs.stockholm.se

Text: Sara Överengen
Translation: Yuki Mine

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