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オーストリアン・コンテンポラリー・ファッション

HAPPENINGText: Wakana Kawahito

最後の部屋で行なわれたプレゼンテーションは、「エドウィナ・ホール」と「ファブリス・インターシーズン」の2つのブランドによるもの。エドウィナ・ホールは2000年から東京をベースにしており、その服作りのテーマは「適用性」。単なる服の形だけではなく、人が服を着ることで服のシルエットが完成すると考えている。よって、今回のコレクションでも、ドレープやジャージー素材など、人が着用し動くことによってシルエットが変るパターンや素材を多く使用。

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また、パジャマのような前あわせのパターンや、手ぬぐいのような素材のマントなど日本からインスピレーションを受けた要素も見られた。

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ショーの中盤ではひょっとこのようなメイクをした人がダンスをしたり、ゲームを手にした少年が立っていたりと日本を感じさせる演出だった。

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トリを務めたのは、「ファブリックスインターシーズン」。アートコーディネーション、文化歴史学、デザイン、演劇、エレクトロニカ、社会政治、などをコンセプトにしたショーを多く手がけ、その現代アート的アプローチから、多くの業界関係者、クリエーターの注目を集めるブランドだ。今シーズンは、漁師などのワーカーをテーマにした服装がみられた。

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例えば、網をモチーフにしたマントや麻袋で作られたブーツ、ハチマキモチーフのアクセサリーなど、素材やモチーフの使い方は 独創的でユニーク。また、柔らかい素材でゆったりと布を使ってドレープを出したドレスの上に、仕立てが美しいテーラードジャケットの片袖のみに袖を通すという着こなし。この相反するスタイルの組み合わせ方がとても個性的で新しいシルエットを作り出している。

オーストリアデザイナーという枠でファッションを見たことが無かったが、オーストリアファッションは独自性に富んだ中にもエレガントで洗練された雰囲気がある。今後もオーストリアファッションに注目だ。

DUNE presents AUSTRIAN CONTEMPORARY FASHION
日時:2009年10月22日
会場:タマダプロジェクト
主催:DUNE
https://www.dune-jp.net

Text: Wakana Kawahito
Photos: Naoko Nambu

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