
ファッション・フォワードのスウェーデンブランド。
企業家でありストリート・ファッション・カルチャーにおける先見者である彼は、数年間ロンドンで暮らした後、故郷のストックホルムに戻りファッション・ビジネスに着手を始めた。90年代終わりに手掛けた彼の最初のプロジェクトは、プレミアム・ストリートファッション・レーベルの「ユーコン」だ。 2000年になり、ファッション・アクセサリーの会社「ブラモ」を開始。彼の最初の画期的な成功は、彼がピザの箱の中に靴を入れ販売すると決めた2005年に訪れた。成功はすばやく到来し、半年の間にヴォルカナイズド・シューズの最速セールスを成し遂げたスカンジナビアのレーベルが「チーポ・フットウェア」だ。
その基本方針は、ストリート・ファッションからの影響をミックスすることでオリジナルかつ手頃な靴をつくることにある。おそらくそれは“スウェーデンらしさ”のあるものとして、かなりよく知られた組み合わせで、平均的な価格にもかかわらず、最高に新しく高品質の製品による主流への良いアプローチとなった。彼らの国際的な拡大は野火のように広まった。ヨーロッパの周辺の店はわずか3日間で納品された全チーポの在庫を完売したという。
しかし、ヨハンと彼のチームは、マーケティング、デザイン、および商品開発では型にはまらない、拮抗的な方法で取り組んでいる。現代ストリートカルチャーを揺るぎないルーツとしている事実により、彼らは他とは異なる視点を持っているのだ。またその一方で、進歩するファッションの世界における彼らの知識と経験は本当に強力だ。
その結果、Tシャツデザインの現場の概観の後に、チームは新しいプロジェクト「Tシャツ・ストア」を運営することを決定した 。
彼らがTシャツ・ストアのコンセプトをフランチャイズすると決めたのは1年前で、Tシャツ・ストアの第一号店が開店してから3年になる。現在10店舗あり、今年さらに7店舗以上が開店予定だ。彼らはデンマーク、ノルウェー、および香港とマスターフランチャイズの契約を行い、野望が国際的に広がり、デザインTシャツにおけるグローバルなオピニオンリーダー的存在になるにつれ、彼らの楽しみとなる多くの試練と苦難が待っている。ヨハンと彼のチームは驚くほどすばらしい人々だ。私たちは喜んでそんな彼ら優秀な才能の集まりに迫った。
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どのようにしてファッション・ビジネスを始めたのですか?
それは本当に偶然のことでした。私は20代の初め、自身のビジネスの勉強を終了するためにちょうどロンドンに移ったところで、何かサイドビジネスができないか探っていました。そこで、一風変わったストリート・ウェアのアクセサリーを思いつき、様々なアクセサリーをヨーロッパへ輸入し、このビジネスがすぐに私の勉強時間の大半を占めるようになりました。「ブラモ・ランダム・アクセサリーズ」と名付けたビジネスは拡張し、チェーン店を供給し、スタッフや販売員の雇用を始めました。さらに、デザイナーのトメク・スウォバツキと共に1998年〜2001年に運営したプレミアム・ストリートファッション・レーベルの「ユーコン」があります。私たちはいくぶん成功し、東京のビームスにも販売しました。
2006年からチーポは主なプロジェクトとなってますよね?
その通りです。その当時、私はヴォルカナイズドのスニーカーの流行を感じ、まず第一に履物のブランドとしてチーポを始動しました。私とデザインマネージャのジェニー・ロスは最も大きな売上げとなった2007年の靴のデザイン「忍者ブーツ」のアイデアを思いつきました。それは、ヴォルカナイズド・キャンバスでできたスニーカーで外側にプレス・ボタンのあるブーツです。その時に何百という主要なファッション・ストアからの注文があり、大いに成長することとなりました。この時、チーポのラインに腕時計とサングラスを加え、特にカラフルなトーキング・ウォッチなどアクセサリーは非常に人気がありましたね。
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最近、Tシャツ・ストアが立ち上がりましたね。 この新しい試みについて教えて下さい。
2007年に私はコンセプト創設者のエリック・ハーメルと共にTシャツ・ストアと呼ばれる小売会社を設立しました。コンセプトは“スーパー・ソリッド”です。 有能なアーティストがデザインしたエコロジーなTシャツを限定販売で提供する小さなお店です。だから、私はこれら2つの会社でかなり忙しい状態です!
いくつの店や都市が現在、そのネットワークに入っていますか?
現在18店舗のチェーン店があり、11月にフランチャイズの店が香港にオープンします。私たちは現在、様々な国にフランチャイズ・パートナーを設立していて、ポジティブな影響力を持つ本当にすばらしい会社にするために、グローバルに拡大する計画を勧めています。
フランチャイズのオープンに関心がある人はどうすればよいでしょうか?
社会的なスキルがあり、グラフィックデザイン、ストリートウエア、およびファッションが大好きで熱心な人々を探しています。フランチャイズはある一定の始動資本を必要とし、25万人以上の住民のいる都市の良い立地にある場所で、20〜35平方メートル程ある適当な小売のスペースを見つけなければなりません。私たちはインテリア、サインボード、POSシステム、在庫管理、およびトレーニングなどあらゆるものを供給しています。詳細は Johan@tshirtstore.seまで。
当時と現在では、クリエイティブ/デザインチームはどんな感じですか?
チームは様々な局面に直面していました。現在のブラモ/チーポでは、チームには私とデザイン・マネージャのジェニー・ロスだけで、ジェニーは多くの分野を熟知しているにもかかわらず、デザインにも優れています。Tシャツ・ストアのために、デザインチームは今より少し大きくする必要があります。Tシャツ・ストアのデザインは、グラフィックデザイナー、ファッション/ストリート・ウェア・デザイナーおよびアーティストなど幅広いコラボレーションで作られています。私たちのチームはヨナス・ウエハガー、ジョアキム・ナップ、有能な日本人の新人、および親友のケン藤本が率いています。新しいTシャツのデザインを5つ毎週納入し、それゆえ、最も新鮮なデザインを出来る限り思いつくために作業ピッチはあがったままです。
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クリエイティブなプロセスにかかわることは好きですか?もしくは、むしろ他の点に集中しますか?
私は常にデザインに関わっています。 デザインが私たちの成功を決定しますし、私にとってビジネスのおもしろい部分です。それでも、私は9割の時間を卸売業者、仕入れ先、店舗開発、物流などに注がなくてはなりません。どの領域に焦点を合わせたらよいかという優先事項に関してはいつも扱いにくく、長い時間をかける傾向があります。
あなたがこれまでに成したことを達成することは簡単な仕事でないことをよく理解しています。あなたの意見として、北欧、ヨーロッパ、アジアまたはアメリカにある市場の中で最も重要もしくは特異な面はどんなことですか?
スケールやファッションの好みに違いがあります。北欧は確かにファッション・フォワードですが、小売の現場は、チェーンストアがゆえに多様性を欠いています。本来なら、新しいブランドに好適な環境を提供し、それらのブランド価値を築き上げるのを手助けするのが従来のセレクトショップなのですが、オンラインの小売業者と共に多数のブランド小売業者をギュウギュウに押し込めていて、実に悲しいことです。これは、デンマークを除く、北欧で発達したグローバルな傾向です。同時に、ますます多くのブランドが、それらブランドの価値を高め、チェーンストアへの依存を減らすために、彼ら自身のモノ・ブランド店舗をオープンします。スウェーデンの新しいトレンドは、小さなブランドでさえ自身の店をオープンしていて、私はこれをハイリスクな手本であると見ています。“ストリート・ファッション”やデニムにやや偏っているヨーロッパとアメリカに比べ、ファッションでは二番手のスカンジナビアは身なりの良いルックスに若干偏っていると思いますね。ヨーロッパの小売の現場は大いに異なり、一般に50万人以下の都市ではそれほど活気はありません。私は日本や香港での小売の現場に純粋に感動しています。とても競争力があり最先端で、私たちは学ぶことが沢山あります。
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この夏のファッションフェア以降、ブランドや出品者がセールスの上昇を報告し、いろいろなことが昨年経験したよりもはるかに明るい見解に辿り着いているようですが、どのフェアや都市が現在、最も面白いと思いますか?
チーポに関しては、ベルリンのブレッド・アンド・バター、そしてコペンハーゲンのターミナル2にフォーカスしています。ブレッド・アンド・バターがバルセロナで開催の時は、非常に良いセールスでした。出品者からの一般的な印象は2008年には急激な転落が来て人々を驚かせましたが、2009年の現在は売り上げは始めから低いと皆が予想することです。私の両方の会社は安値や普通の価格と、金額に見合う高い価値を強調しているので、不況時に実際にいいポジションにいますが、プレミアムブランドは本当に苦しんでいます。
最近、インターネットがはるかに強力になってきていて、新しい世代は実際に私たちがテレビに費やしたよりさらに多くの時間をネットに費やしています。このことや、さらなるオンラインショッピングへの注目についてどの様に考えますか?
市場でのこのシフトは約10年前に小規模に始まっていて、すべての小売業者が本当にそれを感じれるところまできています。そして、この現実にある中で彼らがどのように自身を位置づけるか、その戦略を決定することを強いられています。Eコマースは私たちが死ぬまでそのマーケット・シェアを拡大させるでしょうし、若者はもう雑誌を買うことさえしないし、彼らの情報入手はウェブで完全に満たされていると思ってます。
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“スウェーデンらしさ”は異なるセグメントで、ある種のスウェーデン製品やスウェーデン企画を成功させる処方箋となります。あなたの考えでは、それはどのように機能しますか?
イケアとH&Mの成功の結果として、スウェーデンは自負心を増しましたが、大規模な低価格チェーン店全てがそうであるように、これら会社は、デザインの点から言うと、本当に信頼できるものではないでしょう。 それは既存のヒットアイテムをコピーするという彼らの戦略の1つなのです。音楽輸出業者としてのスウェーデンの大成功は、スウェーデンの他の分野のクリエーターにスケールを大きく考える自負心を与えました。スウェーデンは小さい市場ゆえに、有能なクリエーターや企業家は始めから国際的な成功を心に決めます。まだ、ファッションビジネスが非常に厳しく、3年間以上生き残れるブランドは、全てのブランドの5%のみです。おそらく一般の人々が夢を実現するためにフリーで働く用意ができている限りは、おそらくそうなるのでしょう。
北欧やスウェーデンの会社の偉業はなんらかの助けになると思いますか?
“スウェーデンブランド”はファッションと音楽に非常に強く、私のブランドのチーポとTシャツ・ストアは引き続きその利益を得ます。もしあなたがスウェーデンの成功しているブランドだとしたら、外国のバイヤーは「承認マーク」をあなたに与えるでしょうね。バイヤーは、ブランドが今風の製品と金額に見合った価値を思いつき、公正な営利原則に従いふるまうことを期待します。そしてよい評価からたくさんのことを得ます。私は、国がそれぞれの企業風土を持っていると思っていて、ある国の企業風土から悪い評判を得てしまったら、再びその特定の国でビジネスをするのに非常にがっかりするでしょうね。
ストックホルムでの生活で何が好きですか?
自然と近いことと群島が好きです。ストックホルムは、かなりダイナミックで創造的な都市で、私はここに住むことから得る影響を大切にしています。活動的なすばらしくより明るい夏の数カ月から、とても退屈な冬の間まで。現在は暗い数カ月に近づいていて、それは本当に人々のエネルギーを消耗します。私は世界の都市数カ所に住んだことがあり、各所はそれぞれの良いところと悪いところがあり、人は適合する傾向があるなと思います。
普段リラックスする時は、どのようなことを楽しんでいますか?
私は友人のヤコブのサマーハウスで余暇をとったり、ストックホルムの公園でスケートボードをするのが好きです。新しい音楽をチェックしに行ったり、バルコニーでビールをのんだりね。時々バーやクラブに行くこともありますが、同じルーチンをすることに退屈しているので、楽しいプライベートパーティーがある場合にだけ、パーティーへ参加します。家に一人でいるなら、ギターを弾いたり、読書したり、たいした事はないと思います。
今年の夏おすすめのギグやバンド、フェスティバルなどいくつか教えて下さい。
それは面白いね。というのも、今年の夏は多くのすばらしいものを逃してしまったことにうんざりしてたからね。ニール・ヤングとピクシーズという2組の大好きなアーティストがプレイしたミニフェスティバルがあったけど、ちょうどその日に中東での出張から帰って来たばかりで、体調悪くて行けなかった。たまに、ロスキレ・フェスティバルに行きますが、今年の夏はベルリンにいかなくてはならなくて行けなかった。あと、2週間後にスウェーデン人の狂った帽子屋のボブ・フントに会いに行く予定。また、デンマークのアーティスト「Balstyrko」を見るのを楽しみにしています。
Text: Victor Moreno
Translation: Yuya Masumoto