フェデリコ・ウルダネータ

PEOPLEText: Waiming

『僕はコロンビアの大学で比較文学を学びましたが、それは初期の仕事とはあまり結びつきのないものでした。卒業後、ニューヨークに住み、パーソンズというデザインの学校でデザインとテクノロジーの修士号を取得しました。音響と映像のインスタレーションを専門にしていて、その頃はずっと、DJをしたり、友人たちといろんなバンドを組んでギターを弾いたりしていました。そこで僕の先生だったザック・リーベルマンが、イタリアに行き、ファブリカという所で仕事をするように勧めてくれました。僕は荷物をまとめてそこで1年間働きました。そしてイタリアの北のほうで、友人とともにインスタレーションや音楽、DJなどをしていました。』

いったいどんな人物なのだろう?彼の名は、フェデリコ・ウルダネータ。コロンビア出身のインタラクティブアーティスト/グラフィックデザイナー/ミュージシャン。現在はフリーランスとしてロンドンに暮らし、様々なプロダクションスタジオとともに展示活動や、ベネトン、MTV、コカコーラ、サムソン、東芝といったクライアントワークに従事している。最新作はイギリス、ヴィクトリア&アルバート美術館に依頼されたプロジェクト、「ファッションVSスポーツ」。

Federico Urdaneta
V&A barney © Federico Urdaneta

なぜ音響・映像インスタレーションを専門にしようと思ったのですか?

僕は、限られた空間の中で美しい音を奏でられるようなシステムづくりをすることにとても興味があったのです。当時、僕は「自分が作曲するのではなく、他の人が作曲したり音楽を奏でたりできるように環境を整える」ということに夢中でした。時を経て、そのような創作活動に焦点を合わせることは、ある意味で、実際に作曲するよりも近道だと気がつきました。音楽をつくるよりも楽器を作った方がより簡単な場合もあるのです。

はじめての作品は何だったのですか?

5歳の時に書いた物語です。文学の勉強を終えてから、僕はなんだか物語を作ることから遠ざかったような気がしていました。最近になって映画や音楽の仕事を経てようやく僕は、心をこめて物語を紡ぐこと、音楽をつくることという原点に戻ることができました。

Federico Urdaneta
V&A nash © Federico Urdaneta

それらは全て繋がっていた、ということですね?

その通りです。でもその前に、コンピュータやソフトウェアといった商売道具の使い方を学ぶのに数年を要すので、その間に自分の技術を高めるためにシステム構築や機械類に興味が向かうのは自然なことだと思います。ようやくあとになって、その道具を使って何かを表現することができるのです。それが「全ては繋がっている」ということになると思います。つまり音楽や映画、音響と映像にまつわる全てのことは混ざり合っているのです。僕はそこから離れては生きられません。少なくとも、いまは。

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