ペギー・ノーランド

PEOPLE

ペギー・ノーランドは自身のショップも運営するカンザスシティーを拠点に活動するファッションデザイナー。数多くのミュージシャンやアーティストが彼女の衣装をライブやパフォーマンスで使用したがるのは、ペギーの作るのボディースーツが彼らのパワーや魅力をより引き出してくれるから。早速、とってもスイートでクレイジーなペギーに話を聞いてみよう。

Peggy Noland

自己紹介をお願いします。


ペギー・ノーランドです。ファッションデザイナーとして知られてますが、本当はファッションよりも私の作品が及ぼす影響だとか環境アートに興味があります。

最近、気になっていることや趣味、好きな音楽を教えてください

最近は「かわいい」の歴史や市場を東京のカルチャーを中心にリサーチしていて、「かわいい」のルールはぱっちりな目、小さな口、太い腕、首がないってことが判明しました。あと音楽は「SSION」しか聴かないですね。

Peggy Noland

デザイナーになった経緯は?

デザイナーになるとか自分のショップを持つとは思ってもいませんでした。大学では宗教学を専攻していたし、インドのニューデリーで少しの間働いて、その後、ピースコープに申し込んだけれど入れなくて、いろいろあって今デザイナーになっています。

カンザスシティーを拠点にしていますが、カンザスシティーはどんな場所ですか?

カンザスシティーはとっても素晴らしくて奇妙な場所です。ここは創作活動に集中できるし、またいろいろな刺激もある場所です。こんなにアーティストをサポートしてくれるコミュニティーはなかなか見つからないし、アーティストもここから離れることはできなくなるような場所です。だからなるべくいろいろな場所を旅をするようにしてます。そうすればこの色々なことが起こる小さな町にもっと刺激的なものを持ち込めると思っています。もし、皆さんが何か他と違うものを探していてカンザスシティーに訪れる機会があるのなら、この小さな町がもつ葛藤(暇だったり、田舎であることの怒りや、都会に対する嫉妬)を何か面白いことを始めようというクリエイションというエネルギーに変えた部分を発見できると思います。ここにいるアーティストたちはみんなとっても積極的でお互いを刺激しあっています。カンザスシティーは都会に既製された若者の文化に影響されることなく、ユニークでのびのした自分自身の創造力の源を見つけれる場所です。

Peggy Noland

現在進行しているプロジェクトは何ですか?

最近はインスタレーションベースのものを手がけています。私のショップを次のコレクションのコンセプトに沿って改装しています。インスピレーションを得るために自分が身を置く環境はとっても重要なんです。付け加えて説明すれば、店の内装でコレクションのコンセプトを明確にしておけば「コンセプトは何?」っていう基本的な質問ではなく「どうやってこのコンセプトに行き着いたの?」っていうクリエイティブな話にお客様の興味を向けれると思っています。

あなたのデザインに対しての周りの反応は?

多くの人は私がデザインする服をジョークだと思っていて、私のデザインする服ははユーモアがあるのは明確だし、そう思われてもいいと思ってる、けど私がやっていることはただシャツに袖を縫い付ける以上ものがあると信じています。みんな着ているものによってそれにあった役を演じ、それに合った行動を少なからずしていると思います。ジーンズやT-シャツだってコスチュームでしょ? じゃあジーパンとTシャツが「この服はいつもの私」という役を担っていれば、私のスパンコールのボディスーツは「特別な私」っていう役。私の作る服はエンターテイメントであって誰かを楽しませるための役割を着る人に与えていると思います。
いつも私は服を作りながら「この服はジョーク?モノトーンや色彩、流行、雑誌や評判を気にしたりするべき?これは本当に作るべきもの?もしかしたらふざけているだけかもしれないのに、こんなにも真剣に服を作るべき?ただシンプルにこれが毎日着たいものなのかも?」って自問自答しています。

Peggy Noland

あなたのコレクションをパンクやロックミュージシャンがステージで着るという作品の提示方法はあなたのデザインのコンセプトに沿っていると思うのですが、アーティストを通して作品を発表しようと思っていたのですか?

幸運にも一緒に仕事をしているアーティスト達はいろんな人から注目を集めたがっていて、私もいろんな人に私の服を見てほしいと思っています。実際にアーティストに着てもらって服を発表することは結構よくあることだと思っています。もっといえばありがちだとも思っています。この方法はとってもシンプルだけどそこから得るものはすごくたくさんあります。
コレクターは汗臭くてもアーティストが実際に着たものをコレクションしたり、最近会ったコレクターは「CSS」の「Lovefoxxx」が着ていたスパンコールのボディースーツと同じ衣装を持っていました。Lovefoxxxが実際に着た衣装でもないのに、彼女はその衣装を「踊るペインティング」だと額に入れて飾っていました。このスパンコールのボディスーツについては多くのパフォーマーやアーティストが同じものを購入しました。
SSIONというバンドは独自の格好をします。SSIONのためにデザインをするのはとてもユニークな経験です。彼らの衣装はそれ自体がSSIONのパフォーマンスであり、ロックバンドとはすこし違っています。彼らの衣装はそのライン、縫い目、曲線すべてが計算されていているんです。
アーティストがライブで私の衣装を着ている姿をどこかの雑誌などで見るのはとても面白いですね。自分の作品の旅日記をみているみたいです。

では、次に誰にコスチュームを作ってみたいですか?

私の作品をコスチュームと言われるのが嫌なわけではないけれど、私自身はコスチュームだとは思っていません。でも、コスチュームと言われるとさっきの質問で答えた「着る人に役割を与える」って意味がわかりやすくなりますね。私にとってファッションはペインティングや写真、もしくは経験そのものです。なので作品ありきということになります。誰のためにということはありません。

Peggy Noland

好きな日本人のアーティストはいますか?

これまでたくさんの日本人アーティストに影響を受けてきました。最近は杉本博司さんの本を読んでいます。私は数学は苦手だけど、素晴らしい写真家だとおもいます。
あと、ミュージシャンなら「Kiiiiiii」。東京に行ったときにどうしても見たかったバンド。
彼女たちは想像力があって頭のいいパフォーマンスアーティスト。彼女達のライブはすごくエネルギッシュで面白かった。あと、オーディエンスがまったくKiiiiiiiのエネルギーに反応していなくてとても不思議でしたね。アメリカならオーディエンスもライブを盛り上げる要素のひとつでバンドもそれを期待しているのに、東京はあんなにエネルギッシュなショーが目の前にあるのにオーディエンスの無反応にびっくりしました。
アンダーグラウンドパーティーのオーディエンスの遠慮のないエネルギーを実際に見てきているからなおさら驚きました。

去年、東京を訪れていかがでしたか?

東京に私のショップが欲しいです。東京とのコネクションがほしいと思いました。私の服を置いてみたいお店がいくつかあったのでいいチャンスがあれば、ぜひ東京のファッションシーンに加わりたいですね。彼らのセンスならきっと私のデザインも素直に受け入れてもらえると思う。行動的な誰かとコラボレーションもしてみたいです。それができるのが私の夢ですね。

Peggy Noland

東京に来る前のファッションとしての東京はどんなイメージでしたか?

ファッションシーンやストリートシーン、ナイトライフに興味があるのならブログはなくてはならないものになっていると思います。日本のファッションシーンは、「The Fashion Ramone」などのブログを通して注目はしていました。こういったブログは嘘のない現実の東京ファッションが見れるのでうれしいです。彼らのサブカルチャーは東京の全体的なイメージとは全然違うものですね。

今後の予定について教えてください。

カンザスシティーのアートスクールで服飾を教える大きな予定があります。去年はたくさんレクチャーをしてきたので、私のアイディアを授業で活かし、また生徒からも刺激をもらえればいいなと思っています。授業でおこるこういったギブ アンド テイクはとても楽しみです。
あとは、次のコレクションに向けてたくさんのアーティストとコラボレーションする予定です。マルコム・スチュワートとベック・スチューパックの二人と「ピーコック& ペギー」としてカプセルコレクションを作る予定です。これは「着れない服」という三人の作品性を延長したようなものになります。私たち三人にしか今のところわからないのですが、幅広く真剣に取り組んで行く予定です。早く発表したいです。

Peggy Noland Store
住所:124 West 18th Street, Kansas City, MO 64108
TEL:816-221-PNKC
info@peggynoland.com
http://www.peggynoland.com

Text: Naoko Wowsugi

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