ソナー 2007
ソナー・ドーム・ステージでは、イギリスのデュオ、ブラック・アフェアが、エレクトロベースのR&Bミックスと、少しばかりのブリティッシュポップの復興、それでいて新しいユーモアと新鮮さを交え、観客を盛り上げた。
Black Affair
地元のアンダーグラウンドも登場した。この度は、ソナー・コンプレッスにてローカルデュオバンド、レ・アウスが演奏。ノイズロックに即興とエネルギッシュで魅惑的なサウンドが繰り広げられた。
Les Aus
この日の真の魅力は、ソナー・ドームにて行われたファクト・デラフェ&ラス・フローレス・アズレースのライブショー。ソフトなヒップホップ、ポップに繊細で美しい声の素晴らしいフュージョンであった。このカタロニア人の3人組は、熱烈で詩的な歌詞と共に、この日のポジティブな雰囲気を再び作り上げる。
Facto Delafe y Las Flores Azules
日中のショーが終わると共に、エキサイティングなソナー夜の部のために混雑しはじめた。ビースティ・ボーイズが再びこのラインナップの先頭をきる。今回は、伝統的なヒップホップのショーで、前夜の2倍近くもの人々を魅了した。
Beastie Boys
しかしソナー・ナイトに足を運ぶ人たちは、朝まで踊ること以外にはあまり興味はない。金曜の夜は、ダンス分野の新しいヒーロー、フランスのエド・バンガー・レコーズによって、完璧に仕上げられる。
それらのプログラムを踏まえて、この夜、初めの大きな存在を知らしめたのは、やはりソナー・クラブに現れたビースティ・ボーイズ。満員の観客が、3人を待ちわびていた。ビースティは「ブラス・モンキー」「スーパー・ディスコ・ブレイキング」などのヒットやお馴染みのレパートリーで、観客全員をジャンプさせた。ショーは1時間半近く続き、ミックス・マスター・マイクによる最高のターンテーブルのセットが登場すると、ビースティはさらに観客を熱狂させる。最後はアメリカ合衆国政府に反対してのジョージ・ブッシュに対する神話的なサボタージュによって立ち上がらせた。
このアドレナリン過剰放出のあと、ソナー・パークでは日本からのコーネリアスによる素晴らしい世界が繰り広げられた。おそらく、全てのソナー・フェスティバル中、最高のショーである。絶妙のオーディオビジュアルを共にしたミュージックは空想的な経験であった。 コーネリアスは新しいアルバムから「センシャス」を披露。ハイテクの技術が繊細な詩に変えられた。
これら2つの素晴らしいライブの後、ダンスの衝動が人々をフランスのエド・バンガー・レコーズのショーケースが行われるソナー・パブ・ステージへと導く。DJメーディ、ウッフィー、フェッズ、またパリ出身の新しいダンスフロアのセンセーションを引き起こすジャスティスらが登場し、ショーを繰り広げた。今回ジャスティスはDJとして参加したが、観客は彼らの初アルバムのアイコンとして有名な、十字のサインを掲げていた。
Dizzie Rascal
また、そのカリスマ性、レゲエとグライムのミックス、スピードのある知的な歌詞で知られるイギリスのナンバーワンラッパー、ディジー・ラスカルもこの夜に登場。ラスカルはDJ、MC共に、イギリスのアーバンミュージックを代表する理由を示す。
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