デザインマイ 2007

HAPPENING

雨が降ったかと思えば、急に晴れ間が覗き、外に出ると雷とともにどしゃぶりの雨。びしょぬれになりながら家に戻ると、また太陽がでている。そんなドラマッチックな天気が続く中、5月12日から20日までデザインマイが開催された。5回目を迎え、5月のベルリンにすっかり定着したこのイベント。メイン会場は、もっとも古い駅の一つハックシャーマルクト駅から徒歩5分ほどにあるビルの1、2階。駅の周辺はカフェやショップ、マーケットも時折開かれ、いつも賑わっているミッテ区の中心だ。

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「デジタルアビリティ」をテーマにしたメイン会場での展覧会、シンポジウム、ディスカッション、全部で86プロジェクトがベルリンのいたるところで行われた。昨年の、9000平方メートルという旧鉄道駅を利用したメイン会場と比べると、クールで小規模な感じがしたが、街の中になっただけ他の会場にも行きやすく、パンフレットを片手に歩く人々の姿が目にとまった。

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メイン会場での展覧会はクリエイション、プロダクション、コミュニケーションをテーマに行われた。家具や花瓶、ランプなどさまざまなスタイルでデザインとデジタルテクノロジーの結びつきを提示していた。

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パトリック・ジュアンの「SOLID C1」は、プロトタイプをはやくつくるというテクニックの可能性をリサーチした結果にできたもので、木を切るようにマテリアルを切ると、蜂の巣のような座面になったと説明されている。

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ガラスケースにはいった流動的な形をした花瓶は、マーセル・ワンダースの「Airborne Snotty Vases」。くしゃみをしたときの排出物を3Dスキャンし、そのデータを3Dプリンターでプリントアウトしたもの。

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会場には3Dプリンターも展示されていた。見かけは自動販売機のよう。それにしても立体のものがプリントアウトされて出てくるとは、まるで映画の世界。実際のテクノロジーはこんなにも進んでいたのかと思わず立ち尽くしてしまった。

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また、レーザーカット技術を駆使してつくられたトード・ボーンチェの作品は、花々やツタの線の繊細さが印象的。その金属の板は、窓辺でも壁でも机の上でも、部屋をゴージャスにしてくれそうだ。

どのように子どもがデジタル環境を経験するのか、をテーマにしたピアオイのコンピューター作品の前で、大人たちがわいわいと遊んでいたのも興味をそそられる光景だった。パステルカラーのペリカンや、うさぎ、鹿、ねずみがクリックのたびに動き出すのだ。アルファベットの勉強になったり、画面に表れた青信号を押すと車が走り出し、赤信号を押すと止まるといったものもあった。色と形のセンスの良さが大人も楽しめる。

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自然と暮らし、自然に対抗するかのように技術が発展し、そしてデザインは自然を求め、とけ込むような曲線になる。そんなことをぼんやりと考えた今年のデザインマイだった。

DESIGNMAI 2007
会期:2007年5月12日~20日
会場:Spandauer Str.2, Berlin, Germany 他

Text and Photos: Ayako Yamamoto

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