ハモニカビル「ご主人様」展

HAPPENINGText: Shinichi Ishikawa

『お帰りなさいませ、ご主人様。』

「メイド喫茶」。そこはお店に入ると『お帰りなさいませ』と声をかけられ、黒または濃紺のフリルのついた白いエプロン、カチューシャをつけたエプロンドレス、いわゆるメイド服を着た店員さんがいるカフェ。メイドさんと一緒に写真を撮ることができたり、イベントや、グッズ販売もある。各店ごとの特色等も打ち出し、アニメーション、マンガ、ゲームの愛好者が集まり、ひとつのカルチャーを作り出している。東京の秋葉原にもっとも出店されているという。札幌は絶対数は少ないが、メイド喫茶の歴史でいうと全国的には早くメイド喫茶がオープンしている土地である。

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ハモニカビルは、札幌を拠点に活動するアートディレクター藤田直樹と、デザイナー小島歌織、男女2人のデザインユニット。作品は国内外で入選、受賞歴があり、SHIFT2007カレンダーに採用され、2月のシフトにてインタビューされたのも記憶にある方も多いだろう。

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僕も彼らの作品が好きで、手がけたアパレルの販促ツールや書籍のアートディレクション、オリジナルの作品など、よく見せてもらっている。僕が感じるのは、少しクセのある作家性を、デザイナーらしく品のある形と明確なコンセプトをもって作品にしていること。アヴァンギャルドな要素を出しつつ、デザインとしての安定感と清潔感があるのが気に入っている。

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ハモニカビルの展覧会が SOSO CAFE で開催。オープニング・パーティに行ってみた。パーティでは秘密の(?)催しがあると聞いていたので楽しみにしていた。10分程度遅れて着いてみると、エントランスの雰囲気でお客さんはいっぱいだと分かる。店内には複数のメイドさんがいて、メイド喫茶空間となっていた。みなさんメイド喫茶で勤務経験のある人だという。店内のDJブースからはアニソンが鳴り響いていた。

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