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ジョー・ナイール『空白』展

HAPPENING


街の小さなギャラリーの壁にこう書いてあった。

『ちょっとした隙にふと心の中をさらけ出してしまうことがある。急いで自分自身に戻ってみても虚しいもの。みんな同じ場所にいるんだけど各々が自分の空間を持っている。それは我々の周りに張り巡らした自分自身の思いで囲われている。自分で自分の空白空間を作りだしているんだ』

別な壁には色あせたポートレイト写真がテープ止めされている。

その空間には確かな空虚感がある。彼らの表情には確かな空白感がある。ある者はうたた寝し、ある者はケータイを眺め、ある者は本を読み、ある者は自分を偽りまわりを無視している。

ジョー・ナイールの一風変わった写真展「空白」。そこでは被写体はすでに主体ではなく単に空間上の経験、孤立、閉鎖、隔離、憤怒の概念として捉えられている。都市の一部から一部へ移動する時、それはいつもどこかに潜んでいる。我々を覆う空白感がそこにはある。我々を守っている覆い。多分、都会の華やかさ、または速い世の中の動きからの守り。我々は自分自身を守るためのなにか、自分の真っ当さを守るためのなにかを必要としているのだ。

電車の中に隠されているもの。地下鉄の客の映像を窓からの強い光で飛ばしそれを並べることによって、混み合っている電車の中で普段見逃しているものをジョー・ナイールは違ったやり方で表現して見せた。「空白」展は5人の写真家による連続展「ぴんぼけ」の3人目に当たる。この写真展は新しいタイプの非営利的な写真家を紹介しながら様々なテーマを取り上げている。建築関係書の本棚の裏に隠れているこの小さな展覧会、見つかるのを待ちこがれているというのも皮肉なものである。

Blank by Joe Nair
会期:2006年7月9日〜16日
会場:City Room @ Basheer
住所:Bloack 231 Bain Street, #04-19 Bras Basah Complex, Singapore 180231

Text and photos: Fann ZJ from npsea Enterprise
Translation: Jun Shinzawa, Nem Kienzle

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